目次
ダマの原因は?ホワイトソースとは
ホワイトソースは、バターと小麦粉を焦がさないように炒めたホワイトルーを、牛乳やブイヨンで溶きのばしたソースです。フランス料理ではベシャメルソースと呼ばれています。
ホワイトソース歴史
ホワイトソースの発祥には諸説ありますが、一説にはイタリアが発祥と考えられており、ルイ14世の主任執事であったルイ・ド・ベシャメイユが発明したとも、ルイ14世の宮廷料理人が発明し、美食家のルイ・ド・ベシャメイユに敬意を表してベシャメルソースと名付けたともいわれています。
ホワイトソースがダマになる原因
ホワイトソースにとろみがつくのは、小麦粉のでんぷんが糊化するためです。小麦粉のでんぷんが糊化するには水分が必要であり、50~60℃で糊化が始まります。
ホワイトソースがダマになるのは、小麦粉が水分(牛乳)と混ざる前に糊化が始まり、小麦粉同士がくっついてかたまりになることが原因です。
ダマを作らないためには、小麦粉のでんぷんが糊化する前に、ルーと牛乳をしっかりと混ぜることが大切です。
ホワイトソース作り方のコツ
・バターと小麦粉と牛乳の割合
バター:小麦粉:牛乳=1:1:10の割合が作りやすい割合です。
バター(油脂)の量を減らしても作ることができますが、小麦粉の表面がバター(油脂)でコーティングされていると、小麦粉の粒同士がくっつくのを防ぐことができるので、バターの量が少ないとダマができやすくなります。
・小麦粉をしっかりと炒める。
フライパンにバターを入れて火をつけ、バターが溶け始めたら火からおろして小麦粉を入れて木べらで混ぜます。
バターと小麦粉をよく混ぜてから弱火でじっくりと、焦げないように炒めます。炒めることで小麦粉のでんぷんの分子が小さくなり、ダマになりにくく、粉っぽさのないホワイトルーができます。
・ルーと牛乳の温度差
小麦粉をよく炒めたら、冷たい牛乳を一気に入れ、弱火のままよく混ぜます。でんぷんの糊化が始まる温度に上昇する前に、牛乳とルーがよく混ざればダマはできません。
混ぜながら加熱を続けると、次第にとろみがついてきます。
・ダマになってしまったら
ダマができてしまったら、早いうちに加熱を止めて冷まし、ミキサーにかけるか、裏ごしをしてから、再び弱火でとろみがつくまで加熱しましょう。
手間はかかりますが、ダマはほとんど気にならなくなります。
・小麦粉と具材を一緒に炒める
料理の種類によってできないこともありますが、グラタンやパスタソースなどホワイトソースに具材が混ざる場合は、具材と小麦粉を一緒に炒めることでダマができにくくなります。
よく使われるのが玉ねぎで、バターで玉ねぎを炒めている途中で小麦粉を加え、あとは同様に弱火で炒めて牛乳を加えます。
玉ねぎに小麦粉がつくことで、ダマになりにくくなります。玉ねぎが焦げるとホワイトソースにも色がつくので、白く仕上げたい料理のときは注意して炒めましょう。
ホワイトソースを使った料理
ホワイトソースはたくさん作って冷凍しておくことができます。
完成したホワイトソースは粗熱を摂ってから、使いやすい量に分けてラップに包むか、冷凍用の保存袋に入れて空気を抜き、薄くして冷凍します。
使用するときはあらかじめ冷蔵庫で解凍するか、シチューやスープなどに使うときは凍ったまま入れても大丈夫です。
グラタン・ドリア
ゆでたマカロニやごはんにホワイトソースをかけて、ピザ用チーズをのせてオーブンで焼けば、グラタンやドリアが簡単にできます。
肉や魚、野菜など、いろいろな食材と組み合わせてバリエーションが広がります。
加える食材はあらかじめ炒めておきましょう。水分の少ない食材の方がホワイトソースが薄まらないので適しています。
クリームコロッケ
ホワイトソースにカニの身やコーンなどを入れて成型し、フライ衣をつけて油で揚げればクリームコロッケができます。
クリームコロッケ作るときは、かためにホワイトソースを作るのがポイントです。
パスタソース
炒めた具材にホワイトソースを加え、ゆでたパスタに絡めれば、パスタソースになります。生クリームを加えると、濃厚なクリームソースになります。
スープ・シチュー
コンソメスープで肉や野菜を煮込み、ホワイトソースを加えると、ミルクスープやホワイトシチューができます。
ホワイトソースを冷凍しておいたものを使うと短時間で簡単に作ることができます。
ホワイトソースを使った料理のレシピ
【なすのグラタン】
【材料】(4人分)
・なす 2~3本(200gくらい)
・豚ひき肉 200g
・にんにくチューブ 1㎝くらい
・生姜チューブ 1㎝くらい
・オリーブオイル 小さじ1
・ケチャップ 大さじ2
・ソース 小さじ1
・こしょう 適量
<ホワイトソース>
・玉ねぎ 1個
・オリーブオイル 大さじ2
・薄力粉 20g
・牛乳 200ml
・コンソメ 小さじ1/2
・塩 適量
・こしょう 適量
・ピザ用チーズ 適量
【作り方】
1.なすは1㎝くらいの厚さで、細い部分はそのまま輪切り、太い部分は半分に切って半月切りにして、水にさらしておきます。玉ねぎは皮をむいて洗い、粗いみじん切りにしておきます。
2.フライパンにオリーブオイルを入れて火をつけ、にんにくチューブと生姜チューブを入れてひき肉を炒めます。
3.ひき肉の色が変わって脂が出てきたら、なすの水気をきって加え炒めます。ひき肉から出た脂が少ないときは、オリーブオイルを少量足しましょう。
4.なすに油がまわったら調味料と水(分量外)50mlを入れ、なすに火が通ったら火を止めます。
5.ホワイトソースを作ります。フライパンにオリーブオイルを入れて玉ねぎを炒めます。玉ねぎに透明感が出て水分が飛んだら、いったん火からおろしてぬれ布巾の上にのせて冷まします。
6.小麦粉を入れて全体に混ぜ、再び弱火で炒めます。
7.しっかりと炒めたら、冷たい牛乳を一気に入れ、玉ねぎと牛乳をなじませるように混ぜます。
8.全体がよく混ざったら、火加減を少し強めて混ぜながら沸騰させます。
9.コンソメとこしょうを加え、フライパンに木べらの跡が残るくらいのとろみがつくまで加熱します。最後に味をみて塩を少量足してください。
10.グラタン皿になすとひき肉を入れ、ホワイトソースを重ねます。
11.ピザ用チーズをのせて、オーブンまたはオーブントースターでチーズが溶けるまで焼いてできあがりです。
【なすのグラタンの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:361Kcal
タンパク質:16.7g
脂質:23.4g
糖質:16.5g
レチノール活性当量:84㎍
ビタミンD:0.3㎍
ビタミンB1:0.43㎎
ビタミンB2:0.30㎎
ビタミンB6:0.30㎎
ビタミンB12:1.1㎍
ビタミンC:7㎎
カルシウム:205㎎
鉄:1.0㎎
亜鉛:2.5㎎
食塩相当量:1.2g
ホワイトソースレシピのまとめ
ホワイトソースはバターで小麦粉を炒めたルーを牛乳やブイヨンで溶いた、フランス料理では基本的なソースです。
いくつかのポイントを覚えれば、ダマにならずなめらかなホワイトソースを作ることができます。
ホワイトソースを作り置きしておくと、手早くいろいろな料理を作ることができます。グラタンやドリア、パスタソースなど組み合わせる食材を変えれば、レパートリーは大きく広がります。
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