牛肉かたまりのレシピ お家でごちそう

牛肉かたまりのレシピ お家でごちそう
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

牛肉のかたまり肉

かたまりの牛肉は日常的に料理することは少ないかもしれませんが、少し手をかければ、家庭でもいつもとは少し違ったごちそうができます。牛肉はその部位によって特徴があるので、レシピに適した部位の牛肉を選びましょう。

 ステーキに適した部位

ステーキに適した部位は、食べる人の好みによっても異なりますが、適度に脂肪がある部位が適しているといえます。

・サーロイン

背中の中心から腹にかけた部位で、ステーキ肉の代表ともいえる上質な肉です。肉全体に網目状に入っている脂肪によるコクと、赤身肉の凝縮した味わいも併せ持つ部位です。

・リブロース

きめの細かい肉質で味が濃く、脂肪も十分に入った部位です。よく肥育された牛では、脂肪が細かく入った霜降りといわれる状態になっています。

 ローストビーフに適した部位

ローストビーフに使うかたまり肉は、赤身が適しています。脂が多いと冷えたときに脂がかたまり、舌触りが悪くなることがあります。

・ヒレ

牛の体の中心に近い部分にある細長い肉で、1頭から左右1本ずつしかとれないため、高価な部位です。脂肪が少なくスジがほとんどないので、やわらかくきめが細かいローストビーフができます。

・もも

ローストビーフには最も適している部位といわれます。脂肪が少なく、しっかりとした食感とうま味のある、さっぱりとしたローストビーフに仕上がります。

 煮込みに適した部位

スジなどかたい部分もじっくり煮込むことでおいしく食べることができます。

・すね肉

牛の足のふくらはぎにあたる肉です。牛の体を支え、運動量が多い部位なので脂肪が少なく、スジが多くてかたい部位ですが、肉の味が濃くコラーゲンを多く含み、じっくりと煮込むことでやわらかくなり、とろとろとした仕上がりになります。

・バラ肉

肩に近い部分のカタバラと、お腹の中央部分にあたるトモバラに分けられます。脂肪や筋膜が多く肉質はかたい部位ですが、煮込むとやわらかくなり、濃厚なうま味があります。

ローストビーフのコツ

ローストビーフとは

ローストビーフはイギリスの伝統的な料理のひとつで、牛肉のかたまりをオーブンなどで加熱調理し、薄くスライスしてグレービーソースをかけて食べます。

イギリスでは日曜日に牛をさばき、大きなかたまり肉でローストビーフを作る「サンデーロースト」という習慣があったそうで、食べきれなかったローストビーフをサンドイッチの具にしたり、ハッシュドビーフにして翌日以降に食べたといわれます。

ローストビーフのコツ

ローストビーフは、中心部のきれいなピンク色が特徴のひとつです。生焼けを防ぎおいしく仕上げるには、いくつかのコツがあります。

・かたまり肉の大きさ

オーブンの機種によっても異なりますが、家庭用のオーブンは庫内が比較的狭いため、大きすぎるかたまり肉では、中心部分まで加熱するのに時間がかかることがあります。

厚みは5㎝程度のかたまり肉が失敗しにくい大きさといわれます。

・焼く前に冷蔵庫から出しておく

肉が冷えている状態で焼き始めると、中心部の温度が上がるまでに時間がかかり、表面が焦げてしまうことがあります。調理を始める30分~1時間くらい前に冷蔵庫から出し、常温に戻しておきましょう。

・表面は高温でしっかりと焼く

日本国内で一般的に流通している牛肉は、肉の内部には食中毒の原因となる細菌や寄生虫はいないとされています。

牛肉の表面に細菌が付着している可能性はありますが、肉の表面を70℃で1分以上加熱すれば細菌は死滅すると考えられます。また表面を高温で焼くことで、香ばしさや風味が加わります。

・温度管理

牛肉の赤い色はミオグロビンという色素タンパク質ですミオグロビンが熱によって変性すると、牛肉の色は赤から褐色に変わります。牛肉に含まれるミオグロビンは約60℃から変性が始まるといわれています。

また筋線維タンパク質や筋形質タンパク質などが加熱によって変性し始めるのも約60℃であり、肉がかたくなり始めるのが60℃以上と考えられます。

ローストビーフの生焼けを防ぎ、やわらかくきれいなピンク色に仕上げるためには中心温度を55~60℃程度に保つことが必要です。

中心温度を確認するには中心温度計を使って測ってみるのが確実ですが、中心温度計がない場合は、牛肉の中心部まで竹串を刺し、数十秒してから引き抜いて、手首の内側や下唇にそっとあててみます。

竹串が温まっていると感じれば、温度が達している目安になります。

・焼きあがったあと、休ませて肉汁の流出を防ぐ

焼きあがってすぐに切ると、肉汁が流出してきます。少し休ませておくことで肉汁が分散し、切ったときに流出しにくくなるといわれます。

牛肉のかたまり肉のレシピ

【オーブンで作るローストビーフ】

オーブンで作るローストビーフ

【材料】(作りやすい分量)
・牛もも かたまり肉   250~300g
・塩           牛肉の0.8%
・こしょう        適量
・にんにくのすりおろし  適量
・オリーブオイル     小さじ1

<ソース>
・玉ねぎ         1/2個
・酒           大さじ1
・みりん         大さじ1
・しょう油        大さじ1
・はちみつ        小さじ2~3

【作り方】

1.牛肉は塩、こしょう、にんにくのすりおろし(チューブでも可)を表面になじませ、20~30分常温においておきます。

作り方①

2.オーブンを120℃に予熱しておきます。フライパンにオリーブオイルを入れて火をつけ、表面を焼きます。1つの面を1~1分半かけて焼きます。焦げ過ぎないように火加減を調節しましょう。

作り方②

3.牛肉をアルミホイルで2重に包み、オーブンに入れて25~30分焼きます。

作り方③

4.25~30分焼いたら中心温度を測ります。55~60℃になっていたら、そのままオーブンの中で冷めるまでおいておきます。中心温度が上がっていない場合は、120℃で5~10分ずつ追加で加熱してください。

5.玉ねぎを1~2㎝長さのスライスにして、牛肉を焼いたフライパンで炒めます。

6.牛肉を包んでいたアルミホイルにたまっている肉汁と酒を入れて煮立てます。

7.みりん、しょうゆ、を加えて煮立て、味をみながらはちみつを入れて、ソースのできあがりです。

作り方⑦

8.ローストビーフを薄くスライスしてお皿に盛り付け、ソースをかけましょう。

作り方⑧

【ローストビーフの栄養量】

上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。(ソースを含みます)

エネルギー:198Kcal
カルシウム:12㎎
ビタミンD:―㎍
タンパク質:22.8g
鉄:2.9㎎
ビタミンB1:0.11㎎
脂質:6.3g
亜鉛:5.2㎎
ビタミンB2:0.24㎎
糖質:9.3g
ビタミンC:3㎎
ビタミンB6:0.41㎎
食塩相当量:2g
レチノール活性当量:1㎍
ビタミンB12:1.3㎍

牛肉かたまりレシピのまとめ

牛肉のかたまり肉を使ったメニューには、それぞれ調理方法によって適した部位があります。薄切りの肉と比べると加熱に時間のかかるレシピが多いため、日常的に作るのは大変かもしれません。

しかしお鍋やオーブン任せでできるレシピも多く、味も見た目も特別なごちそうになります。お休みの日や時間のある時に、ぜひ挑戦してみましょう。

忙しい毎日のお食事は、無理せず必要な栄養が摂れる【まごころケア食】のお弁当を利用してはいかがでしょうか。

お食事にかける手間にもメリハリをつけることで負担が軽減し、料理を楽しむ余裕が生まれます。ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

記事一覧へ戻る