目次
もやしとは
もやしは植物の名前ではなく、穀類や豆類の種子を水に浸し、暗所で発芽・成長させたものをいいます。
若芽が「萌え出る」様子から「もやし」の名がついたといわれています。
もやしの種類
・緑豆もやし
緑豆(グリーンマッペ)の種子を発芽させたもやしです。
一般的にもやしというと、緑豆もやしを指し、国内の流通量のほとんどが緑豆もやしです。
やや太めで白く、シャキシャキとした食感があります。
・ブラックマッペもやし
ブラックマッペの種子を発芽させたもやしです。
ブラックマッペは別名を「黒緑豆」や「毛蔓小豆(ケツルアズキ)」といって豆の皮が黒い色をしており、まれにもやしの先端に黒い豆の皮が残っていることがあります。
緑豆もやしよりもやや細く水分が少ないため、加熱しても食感が残りやすいのが特徴です。
・大豆もやし
大豆の種子を発芽させたもやしです。先端に豆がついているので「豆もやし」とも呼ばれます。
もやしの食感だけではなく、豆の歯ごたえや風味も味わえます。
もやしのひげ根
もやしには細い根がついており、「ひげ根」と呼ばれます。
もやしの下処理としてひげ根を取り除く工程がありますが、ひげ根は必ず取り除かなくてはならないというものではありません。
ひげ根を取ることで料理の仕上がりがきれいになり、もやし特有の臭みが消えて口当たりがよくなりますが、栄養の損失が多くなるともいわれています。
1本1本ひげ根を取る作業は時間もかかるので、料理の種類や調理にかけられる時間などによって使い分けるとよいでしょう。
もやしの栄養
もやしの栄養は、その種類によって多少の差異があります。緑豆もやしは100gあたり14Kcalと、低カロリーです。
大豆もやしは大豆が残っているのでタンパク質やそのほかの栄養素も豊富ですが、カロリーは100gあたり37Kcal です。
ビタミンCについては、3種類のもやしの中ではブラックマッペもやしが最も多く含んでいます。
・葉酸
葉酸はビタミンB群の仲間で、正常な赤血球を作るために必要なビタミンです。
また胎児の正常な発達にも重要な栄養素であり、妊娠初期の女性では意識的に摂取することが薦められています。
・ビタミンK
正常な血液の凝固に必要です。
またカルシウムが骨に沈着するのを促進する働きがあり、骨の健康維持にも欠かせないビタミンです。
・ビタミンC
皮膚や粘膜の健康を保ち、肌のハリやシミの予防に役立つビタミンです。
また免疫力を高めたり、抗ストレス作用も期待できます。ビタミンCは抗酸化作用をもち、活性酸素を抑制して細胞の老化や動脈硬化などの予防に役立ちます。
・銅
銅は体内で鉄の利用を助けて赤血球の形成にかかわり、貧血の予防にも必要なミネラルです。
さらに銅は多くの酵素の成分となっており、成長の促進や髪や肌の健康を保つためにも必要です。
・食物繊維
食物繊維は人の消化酵素の影響を受けずに大腸まで到達して、整腸効果や血糖値上昇の抑制、血中コレステロールの低下など、多くの効果が確認されています。
日本人の食物繊維摂取量は減少傾向にあるといわれており、積極的な摂取が勧められています。
オイスターソースとは
オイスターソースは、カキを主原料とする調味料です。カキを塩ゆでしたときの煮汁などを加熱濃縮して作られます。
特有の風味とアミノ酸や核酸のうま味があり、中華料理に広く用いられる調味料です。
オイスターソースの誕生
オイスターソースは1888年、中華料理調味料ブランドの李錦記の創始者である李錦裳(リ・キンシェン)によって作られたといわれています。
李錦裳がカキの調理中に火を消し忘れたとき、鍋底にたまっていたカキのコクとうま味がつまった濃厚なそのソースが、オイスターソースの始まりとなったそうです。
オイスターソースの使い方
オイスターソースは中華料理には欠かせない調味料のひとつです。
日本のしょう油のような存在であり、炒め物などの味付けだけではなく、加熱せずにそのままつけだれとしても利用されています。
ゆで野菜や蒸し野菜などのつけだれとしてオイスターソースを添えるのは定番ですが、日本では餃子や鍋料理のつけだれとしても利用できます。
豆板醤やコチュジャンなどの中華調味料と合わせたり、しょう油やみそ、ケチャップ、ナンプラーなどとも相性がいいので、いろいろな組み合わせを試してみましょう。
もやしのオイスター炒めのレシピ
今回はレバーと合わせた炒め物です。
もやしの食感を残すためには、あらかじめ調味料を混ぜておき、もやしを入れたら手早く仕上げるのがポイントです。
オイスターソースはしょう油よりも塩分が低く、しょう油だけでは物足りない、味が決まらないようなときに少量加えると、深みのある味わいになります。中華料理以外にもぜひ使ってみましょう。
【もやしとレバーのオイスターソース炒め】
【材料】(2人分)
・もやし 1袋
・長ねぎ 1本
・豚レバー 150g
・生姜チューブ 1㎝くらい
・にんにくチューブ 1㎝くらい
・酒 小さじ1
・片栗粉 大さじ1
・ごま油 小さじ2
・豆鼓醤 小さじ1
・オイスターソース 大さじ2
・はちみつ 小さじ1
・塩 適量
・こしょう 適量
【作り方】
①もやしはひげ根を取って水洗いし、水分をきっておきます。長ねぎは洗って、斜めに切っておきます。
②豚レバーは冷水でよく洗い、水分を拭きとっておきます。レバーの臭みが気になる場合は、牛乳に10分くらい浸けておいてから冷水で洗いましょう。
③ボールに豚レバーを入れて、生姜チューブ、にんにくチューブ、酒、片栗粉を入れてよく混ぜておきます。
④ごま油と塩、こしょう以外の調味料を混ぜておきます。
⑤フライパンにごま油を入れて火をつけます。
⑥ごま油が温まったら豆鼓醤を入れ、豚レバーを入れて焼きます。
⑦豚レバーの両面が焼けたら、長ねぎを加えます。
⑧長ねぎに火が通ったらもやしを加えて全体を混ぜたら、合わせておいた調味料を加えます。
⑨全体を混ぜ合わせて調味料がいきわたったら味見をして、塩とこしょうで味を整えてできあがりです。
まとめ
もやしというと、緑豆もやしが一般的です。
もやしのひげ根は、取り除くことで料理の仕上がりがきれいになり、口あたりがよくなりますが、必ず取らなければならないというものではありません。
加熱しすぎるとシャキシャキとした食感がなくなってしまうので、もやしの加熱は短時間で仕上げましょう。
オイスターソースは中華料理では欠かせない調味料ですが、家庭ではなかなか使う機会が少ないかもしれません。
中国ではオイスターソースは日本のしょう油のような使い方をすることがあります。
しょう油やみそなどの調味料とも相性がいいので、いろいろな料理に使ってみましょう。
【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。
定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。
栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。ぜひお試しください。
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