目次
油揚げとはどんな食品?
薄切りにした豆腐を油で揚げた食品です。中心部分まで加熱されており、全体はスポンジ状になっています。
油揚げの油抜きをする理由
油揚げを調理するときに、「油抜き」という作業をすることがあります。
油抜きをすることで油揚げ特有の油っぽさやにおいを取り除いたり、調味料の味をしみ込みやすくすることができます。
また油が落ちるのでカロリーを下げることができ、油抜きをする前とした後では、約30%のカロリーダウンが可能といわれます。
このように油抜きにはいくつかの効果がありますが、調理工程上で必ずやらなければならないものではありません。
油抜きをする方法
油抜きにはいくつかの方法がありますが、方法によって油の落ち方には違いがあります。
・湯をかける
もっとも一般的な方法で、油揚げをざるにのせて上からお湯をかけます。油揚げを裏返して裏にもお湯をかけます。
お湯の温度は50℃くらいでも油を取り除くことはできますが、油のにおいが気になる場合は熱湯を使う方がよいようです。
・電子レンジを使う
キッチンペーパーで油揚げを包み、キッチンペーパーごとさっと水にくぐらせます。
お皿にのせてラップをせずそのまま電子レンジに入れ、600Wで30~40秒加熱します。表面の油をキッチンペーペーで吸い取ることができます。
・ゆでる
鍋にお湯を沸かして、適当な大きさに切った油揚げを入れて2~3分ゆで、ざるにあげて冷まします。
油揚げの内部の油も取り除かれ、他の方法よりもしっかりと油が落ちます。
油抜きした方がよい料理
煮物やいなりあげなど、だしや調味料をしっかりと含ませたい場合は油抜きをしましょう。
そのまま使うと表面の油が膜となって、煮汁がしみ込みにくくなります。
またおでんなど、他の食材にも煮汁がしみ込む場合には、油揚げはゆでて油抜きをしておくと、油のにおいや雑味が出ないのでおいしく仕上がります。
油揚げを焼くときには、油抜きをしない方がパリっと香ばしく焼きあがります。
油揚げに含まれる栄養
・ビタミンK
ビタミンKは脂溶性のビタミンで、血液の凝固にかかわっています。
出血したときには血液凝固因子の働きで血液が凝固して血が止まりますが、ビタミンKは血液凝固因子の生成に不可欠な成分であるため、不足すると血が止まりにくくなる可能性があります。
またカルシウムが骨に沈着するのを助ける働きがあり、骨の健康にも重要なビタミンです。
・カルシウム
骨や歯の構成成分となるミネラルです。骨は新しく作る「骨形成」と古くなった骨を壊す「骨吸収」が繰り返され、毎日生まれ変わっています。
骨吸収が骨形成を上回ると、骨のカルシウムが減少して骨粗しょう症となりますが、骨形成のピークは20歳前後といわれているため、若いころから十分なカルシウムの摂取が大切です。
・マグネシウム
マグネシウムにはカルシウムとともに骨を作る働きがあり、マグネシウム:カルシウム=1:2~3のバランスがよいといわれています。
またマグネシウムには動脈を弛緩させて血圧を下げる働きがあるため、高血圧の予防にも効果的です。
チーズとはどんな食品?
チーズは牛などの乳を乳酸菌や酵素を加えて凝固させ、発酵・熟成させた食品です。
チーズの種類と特徴
・ナチュラルチーズ
牛や山羊、羊などの乳に、乳酸菌やレンネットと呼ばれる凝乳酵素を加えて、乳成分を凝固させた凝乳からホエイ(乳清)の一部を取り除き、乳酸菌やカビなどの微生物によって発酵・熟成したものがナチュラルチーズです。
・プロセスチーズ
ナチュラルチーズを砕き、タンパク質を溶かす働きのある乳化剤を加えて加熱し、溶融・乳化したものを再形成したものがプロセスチーズです。
製造工程で加熱するため、微生物や酵素の働きが止まっているため熟成が進まず、保存性に優れていて品質も安定しています。
・スライスチーズ
スライスチーズは、サンドイッチなどに使いやすいシート状のチーズです。
「スライスチーズ」と呼ばれていますが、実際はかたまりのチーズをスライスするのではありません。
包装フィルムの中に液体のチーズを流し込み、帯状に固まったチーズをカットしています。
チーズに含まれる栄養
・ビタミンB12
葉酸とともに正常な赤血球を作るために必要なビタミンです。不足すると正常な赤血球が作られずに貧血を引き起こす可能性があります。
ビタミンB12の不足が原因の貧血は、鉄欠乏性貧血と区別して悪性貧血と呼ばれますが、ビタミンB12の補給によって改善します。
・カルシウム
チーズにも油揚げと同様にカルシウムが豊富に含まれています。
牛乳やチーズを含む乳製品はカルシウムを多く含むだけではなく吸収率も高いため、効率よくカルシウムが摂取できる食品です。
牛乳や乳製品はカルシウムとリンのバランスがカルシウムの吸収に理想的であり、乳糖やCPP(カゼインホスホペプチド)の作用によるものと考えられています。
・リン
リンはカルシウムと結合してリン酸カルシウムとなり、骨や歯を作る成分となります。
骨に含まれるミネラルとしてはカルシウムの次に多く含まれており、骨の強度を保つ役割があります。
またリンは体の生理機能を正常に保つためにも必要であり、拡散や細胞膜の構成成分となり、細胞の成長や分化、神経伝達や筋肉の収縮にも必要です。
油揚げとチーズのレシピ
今回は手軽にスライスチーズを油揚げにのせて焼きます。チーズはスライスチーズでなくても、ピザ用チーズなどお好みのものを使用してください。
【油揚げのチーズ焼き】
【材料】(4人分)
・油揚げ 2枚
・小ねぎ 20gくらい
・しらす 25g
・マヨネーズ 大さじ1
・スライスチーズ 4枚
【作り方】
1.油揚げを半分に切り、適当な大きさに切ったアルミホイルに並べます。
2.魚焼きグリル、またはオーブントースターで片面を焼きます。
3.小口切りにした小ねぎとしらすをマヨネーズで和えておきます。
4.焼き色がついたらいったん取り出し、裏返して3.とスライスチーズをのせます。
5.焼き色がつくまで焼いたらできあがりです。
※お好みでしょう油やポン酢を少量かけて食べましょう。こしょうや一味唐辛子などをトッピングしてもおいしいです。
【油揚げのチーズ焼きの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:158Kcal
タンパク質:10.3g
脂質:12.4g
糖質:0.4g
レチノール活性当量:68㎍
ビタミンD:3.8㎍
ビタミンB1:0.03㎎
ビタミンB2:0.08㎎
ビタミンB6:0.02㎎
ビタミンB12:1.0㎍
ビタミンC:1㎎
カルシウム:196㎎
鉄:0.6㎎
亜鉛:1.2㎎
食塩相当量:1.0g
油揚げレシピのまとめ
油揚げの油抜きは必ずしなければならない作業ではありませんが、料理によっては油抜きをした方がおいしくできるものがあります。
反対に油揚げを焼く場合は、油抜きをしない方がパリっと焼けておいしくなります。
油揚げにはカルシウムとマグネシウム、チーズにはカルシウムとリンが豊富に含まれており、これらのミネラルはお互いに協力して働き、骨の健康にとても大切です。
このように食材の組み合わせによって、効率よく栄養が摂取できることがあります。
しかし日常のお食事で、食材それぞれの栄養素や組み合わせを考慮して料理をするのは難しいことです。
【まごころケア食】のお弁当は栄養士が監修しており、栄養の知識が無くても栄養バランスのよいお食事をいつでも手軽に食べることができます。
冷凍庫に常備しておけば、レンジで温めるだけなので、子どもやお年寄り、料理が苦手な人でも大丈夫です。ぜひお試しください。
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