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生姜焼きとはどんな料理?
生姜焼きは、生姜の汁やすりおろした生姜を使ったたれで肉を焼いた料理です。単に「生姜焼き」と言ったときは、一般的には豚肉の生姜焼きを指すことが多いようです。
生姜焼きの作り方
豚肉の生姜焼きの作り方にはいろいろなレシピがあります。お好みの作り方をみつけましょう。
・肉の種類
スーパーなどでは「生姜焼き用」として売られている豚肉があります。生姜焼き用の豚肉の多くは、3~4㎜程度の厚さにスライスされたロース肉です。
肉の上片側に脂肪があるものと、肉の中央に脂肪が入っているものがありますが、中央に脂肪が入っているものの方が比較的歯切れがよく食べやすいといわれます。
必ず生姜焼き用の豚肉でなければならないわけではなく、薄切りのこま切れ肉やバラ肉などでも大丈夫です。
・肉に小麦粉をつけるか、つけないか
肉に小麦粉をまぶすレシピがあります。
生姜焼き用の豚肉のように比較的厚みのある肉では加熱にある程度の時間が必要であるため、表面に小麦粉を薄くまぶすことでパサつきや肉がかたくなるのを防ぎ、たれが絡みやすくなる効果があります。
薄切り肉を使う場合は火の通りが早く、肉の表面積が大きいために小麦粉の付着量が多くなり、かえって肉がもったりとしてしまうことがあります。
小麦粉をつけるかどうかは、肉の厚みや加熱にかかる時間によって調節しましょう。
・たれに漬け込むか、焼きながら絡めるか
以前は生姜焼きといえば、あらかじめたれに漬け込んでおくのが一般的なレシピでしたが、現在は漬け込まずに焼いてからたれを絡めるレシピが多くなっているようです。
たれに漬け込む目的は味をつけることの他に、肉のくさみをとったり、生姜のたれに漬け込むことで肉をやわらかくする効果が期待できます。
漬け込むことで肉にしっかりと味がつきますが、味が濃くなる可能性もあります。
生姜の効果
・肉をやわらかくする
生の生姜に含まれるタンパク質分解酵素であるプロテアーゼには、肉をやわらかくする効果があります。
チューブの生姜では加工の工程で酵素は失活しているため、肉をやわらかくする効果は期待できません。
・肉のくさみを和らげる
生姜の香り成分であるジンゲロールやシネオールには肉のにおいを和らげる効果があります。
豚肉のネギ生姜焼きの栄養
豚肉
・タンパク質
豚肉に含まれるタンパク質はアミノ酸スコア100の良質なタンパク質です。タンパク質は人の体の構成成分となるだけではなく、ホルモンや体内の化学反応に不可欠な酵素、免疫機能にもタンパク質が必要です。
・不飽和脂肪酸
豚肉に含まれる脂肪には、不飽和脂肪酸のオレイン酸と共役リノール酸が多く含まれています。
オレイン酸はオリーブオイルに豊富に含まれている脂肪酸で、LDLコレステロールを減少させる働きが知られています。
共役リノール酸は植物油に含まれるリノール酸とは異なり、乳製品にも多く含まれています。
共役リノール酸は脂肪を分解する酵素を活性化することで脂肪の燃焼を促進すると考えられています。
さらに筋肉に栄養を送り、筋肉の成長を促す働きもあるといわれています。
・ビタミンB1
豚肉のビタミンB1含有量は食品の中でもトップクラスです。ビタミンB1はエネルギー代謝の過程で補酵素として働き、特に糖質の代謝には欠かせないビタミンです。
糖質やアルコールの摂取量が多い人や、運動によるエネルギー消費の多い人は積極的に摂りたいビタミンのひとつです。
・ナイアシン
ビタミンB群のひとつで、エネルギー代謝やアルコールを分解する過程で補酵素として働きます。
細胞の新陳代謝にかかわっているため皮膚や粘膜の健康を保つために必要なほか、ホルモンの合成にもかかわっており、子どもの発育や成長にも欠かせません。
生姜
・マンガン
マンガンは、体内の化学反応に必要な酵素や補酵素として働くほか、骨の形成にもかかわっています。
・ジンゲロン、ショウガオール
ジンゲロンやショウガオールは生姜の辛み成分で、胃液の分泌を促進して消化吸収を助けます。
ジンゲロンには強い殺菌効果があり、食中毒の予防効果や胃粘膜を保護する効果も期待されています。
ショウガオールは熱を産生する働きがあり、体を温める作用があるといわれています。
・ジンゲロール、シネオール
ジンゲロールやシネオールは生姜の香り成分で、消炎、殺菌などの効果や消臭効果、食欲増進などの働きがあるといわれています。
ジンゲロールには血管を拡張させ、血流を改善する働きがあります。ジンゲロールの一部は加熱によってショウガオールに変化します。
長ネギ
・葉酸
葉酸はビタミンB群の仲間で、ビタミンB12とともに赤血球の形成に必要です。
また、胎児の成長には特に重要なビタミンとして、妊娠中や授乳中の女性は必要量が増える栄養素です。
妊娠の初期に十分な葉酸を摂取することで、胎児の神経管閉鎖障害や口唇・口蓋裂、先天性心疾患などのリスクの低減に役立つといわれているため、妊娠前から意識的な葉酸の摂取が勧められています。
・アリシン
アリシンは硫化アリルの一種で、ネギの香り成分のひとつです。
ビタミンB1と結合してビタミンB1の吸収を助ける働きやビタミンB1を長く体内にとどめておく働きがあるといわれています。
他にも、血液中のコレステロール値の上昇を抑制したり、血流を正常に保つ効果などがあります
生姜焼きのレシピ
生姜の効果で豚肉のくさみをやわらげ、やわらかくすることができます。
さらにネギに含まれるアリシンの効果で、豚肉に含まれるビタミンB1を効率よく摂取することができます。
今回は長ねぎを使用しましたが、玉ネギにもアリシンは含まれています。
【豚肉のネギ生姜焼き】
【材料】(2人分)
・豚肉(生姜焼き用) 200g
・長ねぎ 2本
・油 小さじ1
<たれ>
・酒 大さじ2
・しょう油 大さじ2
・みりん 大さじ1
・はつみつ 大さじ1
・生姜チューブ 小さじ2
・こしょう 適量
【作り方】
1.長ねぎは洗って根元を少し切り落とし、斜めスライスにします。青い部分もかたいところだけを除いて全て使いましょう。たれの調味料は、あらかじめ全て混ぜておきます。
2.フライパンに油を入れて火をつけます。豚肉を1枚ずつ広げて、重ならないように焼きます。焼きながらこしょうを振ります。
3.両面を焼いたら、いったん取り出しておきます。
4.同じフライパンにネギを入れて炒めます。しんなりしてきたらたれの調味料を入れます。
5.沸騰してきたら火を弱め、豚肉を戻してたれを絡めながら加熱してできあがりです。
【豚肉のネギ生姜焼きの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:380Kcal
タンパク質:21.4g
脂質:21.3g
糖質:18.8g
レチノール活性当量:10㎍
ビタミンD:0.1㎍
ビタミンB1:0.73㎎
ビタミンB2:0.20㎎
ビタミンB6:0.42㎎
ビタミンB12:0.3㎍
ビタミンC:15㎎
カルシウム:31㎎
鉄:0.8㎎
亜鉛:1.9㎎
食塩相当量:2.7g
生姜焼きレシピのまとめ
生姜焼きというと一般的には豚肉の生姜焼きを指します。
以前は、生姜汁や生姜のすりおろしを加えたたれに豚肉を漬け込んでから焼くレシピが一般的でしたが、現在は焼きながらたれを絡めるレシピも多くなっています。
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