目次
餃子とは
餃子は小麦粉を原料とした皮で、肉や魚介類、野菜などで作った具を包み、ゆでる、蒸す、揚げるなどの方法で加熱調理した料理です。
餃子の歴史
中国では清の時代のころから書物に餃子についての記載がありますが、実際にはそれ以前から餃子のような食べ物は存在していたと考えられています。
日本に伝わったのは江戸時代と考えられており、安永7年(1778)に中国料理書である「卓子調烹法(たくしととのえかた)」で初めて餃子が登場しますが、庶民には普及しませんでした。
昭和に入り第二次世界大戦後、満州から帰国した日本人が餃子を作って売るようになると数年で全国に普及したといわれています。
中国の餃子と日本の餃子
中国では春節前後の行事や、おめでたい席で餃子を食べる習慣があります。
餃子の形が清の時代まで使われていた貨幣である「馬蹄銀」に似ていることから、お金に恵まれるようにという願いや、餃子の読みが子どもを授かる意味の「交子」と同じ発音であることから、子宝に恵まれるようになどの願いが込められています。
中国の餃子は皮にぽってりと厚みがあり、主食の位置づけです。具に決まった食材はありませんがにんにくは使用せず、水餃子や蒸し餃子が一般的です。
日本では焼き餃子をごはんのおかずとして食べるのが一般的です。
具ににんにくを入れたり、つけだれにラー油を入れるのも、日本特有の食べ方です。
第二次世界大戦後に餃子を日本で売り始めた当初は肉の鮮度が悪く、肉のくさみを抑えるためににんにくを入れ、香ばしく焼いたことが、現在の日本の餃子につながっているようです。
餃子の種類
・焼き餃子
現在日本では最も一般的な食べ方です。
具の材料は豚ひき肉、キャベツや白菜、ニラ、ネギ、にんにくなどが多く使われます。
中国で焼き餃子は主流ではなく、残った水餃子を焼き直して食べることがあるようです。
・水餃子
中国では最も一般的な食べ方といえます。
皮が厚めの餃子をゆでてたれをかけたり、スープ餃子としても食べられています。
・蒸し餃子
点心として一般的な食べ方です。
米粉などを使った透明な皮や色のついた皮を使ったり、包み方にもバリエーションがあり見た目も楽しめます。
・揚げ餃子
餃子を油で揚げたものです。
日本では比較的よく見かけますが、中国ではあまり一般的ではありません。
ご当地餃子
現在日本の各地にご当地餃子といえる餃子が存在しますが、特に特徴のある餃子を挙げます。
・宇都宮
栃木県宇都宮市は、戦後満州から引き揚げてきた軍人や移住者たちが、満州餃子の製法を広めたのが始まりといわれています。
現在宇都宮市には非常に多くの餃子店があり、比較的低価格で食べられるものが多いようです。
宇都宮餃子には明確に定義があるわけではなく、餃子の調理方法にも決まりはありませんが、比較的野菜をたっぷりと使っているお店が多く、ヘルシーなイメージがあります。
・蒲田
東京都大田区蒲田の餃子は羽根つき餃子です。
JR蒲田駅から京急蒲田駅の周辺に点在する餃子店のうち4店舗は、羽根つき餃子の生みの親といわれる你好(にいはお)本店の創業者一家で経営されています。
・浜松
静岡県浜松市の浜松餃子は、餃子と一緒にもやしが盛られているのが特徴です。
もやしを一緒に盛り付け始めたのは、昭和28年に浜松駅前に創業した石松餃子が発祥といわれています。
浜松餃子のお店ではオリジナルのたれを作っているお店も多く、お店ごとに餃子とたれも楽しむことができます。
ほうれん草とは
ほうれん草は通年で出まわっていますが本来の旬は冬で、旬のほうれん草には夏に収穫されたほうれん草の3倍のビタミンCが含まれているといわれます。
ちぢみほうれん草とサラダほうれん草
・ちぢみほうれん草
冬に露地栽培され、寒気にあてて生育させる「寒じめ」という栽培方法で作られるため、「寒じめほうれん草」とも呼ばれます。
一般的なほうれん草とは見た目が異なりますが、特別な品種ではなく、寒気にあたることで葉が厚くなり縮れたようなしわが入ります。
アクやえぐみが少なく、甘味のあるほうれん草です。
・サラダほうれん草
甘味が強く、アクが少なくなるように品種改良されているので、生で食べることができます。
多くは水耕栽培で茎が細く、葉も小さく色も薄いのが特徴です。
ほうれん草のシュウ酸
ほうれん草にはアクの成分でもあるシュウ酸が多く含まれています。
シュウ酸は体内でカルシウムと結びつき、体質によっては結石の原因となる可能性があります。
シュウ酸は水溶性なので、ゆでたり水にさらすことで除くことができます。
尿路結石の既往がある場合は、再発予防のため食事由来のシュウ酸にも注意が必要なため、ほうれん草はゆでたり水にさらすなどアク抜きをしてから食べるようにしましょう。
ほうれん草の根元の色
ほうれん草の根元の部分にはマンガンが豊富に含まれています。
マンガンは骨の発育に重要なミネラルで、体内でさまざまな代謝にかかわっています。
ほうれん草の根や根元がピンク色になっていることがありますが、このピンク色はベタシアニンという色素成分で抗酸化作用のあるポリフェノールの一種です。
甘みもあるので、根元部分も食べるようにしましょう。
餃子のレシピ
今回はほうれん草を具に使った餃子です。
ほうれん草は一度ゆでてから使います。具が水っぽくならないように、しっかりと水分をしぼってから使いましょう。
【ほうれん草餃子】
【材料】(約50個分)
・ほうれん草 200g
・長ねぎ 1/2本
・キャベツ 100g
・豚ひき肉 200g
・生姜チューブ 2㎝くらい
・にんにくチューブ 3㎝くらい
・酒 大さじ1
・オイスターソース 小さじ1
・ごま油 小さじ1
・塩 小さじ1/2
・こしょう 適量
・餃子の皮 2袋(50枚)
・ごま油(焼き油用) 適量
【作り方】
1.ほうれん草は洗ってかためにゆでます。水にとって冷やし、かたく絞ってから細かくきざんでおきます。
2.長ねぎとキャベツは洗ってから粗みじん切りにしておきます。
3.ボウルに1.2.の野菜と豚ひき肉、生姜チューブ、にんにくチューブ、酒、ごま油、オイスターソース、塩、こしょうを入れて練り混ぜます。
4.餃子の皮に3.のたねをのせて包みます。餃子の皮の縁は水をつけて、しっかりと閉じましょう。
5.フライパンにごま油を入れて餃子を並べ、火をつけます。
6.餃子に焼き色がついてきたら水30mlくらい(分量外)を入れ、ふたをして蒸し焼きにします。
7.水分が減ってきたらふたを開けて水分をとばし、餃子の底がカリッと焼けたらできあがりです。
※3.でたねを混ぜた後、時間があれば数時間冷蔵庫で休ませるとたねがなじみます。
※6.の水の量は、フライパンの大きさによって調節してください。
※お好みで酢やしょう油、ラー油などのたれをつけて食べましょう。
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まとめ
餃子は調理方法によっていくつかの種類があり、日本では焼き餃子が一般的です。
本場中国の餃子と日本の餃子では作り方も食べ方も異なり、日本独自の餃子文化があるといえます。
ほうれん草は本来の旬は冬ですが通年で出まわっている身近な野菜です。
適切な下処理で、お浸しや和え物以外にもいろいろな料理に利用してみましょう。
今回のレシピでは、餃子のたねにたっぷりのほうれん草を入れました。
ほうれん草が苦手な人でも、気づかずに食べることができるのではないかと思います。
【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。
定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。
管理栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。
ぜひお試しください。
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