大根の旬は冬ですが、現在は日本各地で栽培されており、春夏にも収穫されて通年で店頭に並んでいます。暑い時期にはさっぱりとレモンと合わせてサラダにしてみましょう。
目次
大根の選び方や特徴
大根の選び方と保存方法
皮にハリとつやがあり、持ったときに重みのあるものを選びましょう。ひげ根は少なめで、均一に並んでいるのが良品といえます。
保存は新聞紙やラップで包み、冷暗所か冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
葉がついている場合は、葉がきれいな緑色でみずみずしいものを選び、購入後はすぐに葉を切り落としましょう。
葉をつけたままにしておくと、葉に栄養や水分がとられてしまいます。葉は日持ちしないので、切り落としたらすぐに調理した方がおいしく食べることができます。
大根の部位の特徴
・部位
大根は1本を上部・中部・下部に分けられます。一般的に上に行くほど水分が多く、辛味は少なくて甘みがあるといわれます。
上部は水分が多く甘みもあるため、生で食べるのに適しています。大根サラダや刺身のつま、辛味の少ない大根おろしなどには上部を使いましょう。
中部はやわらかく甘みも辛味もあります。ふろふき大根やおでんなど、大根そのものの味や食感が生かせる料理に適しています。
下部は水分が少なく、上部に比べると辛みが強くなっています。漬物や辛みのある大根おろしには下部が適しています。
・切り方
大根は縦に繊維が走っています。シャキシャキとした食感を生かしたい場合は繊維に沿って切りましょう。やわらかく仕上げたいときは、繊維を断ち切る方向に切ります。
また大根の皮の近くには、太い繊維があり筋っぽいことがあるので皮は厚めにむき、むいた皮はきんぴらなどにして食べる方がおいしく食べることができます。
大根の栄養と効果
大根の葉は緑黄色野菜に分類されており、βカロテンやビタミンKは葉の部分だけに含まれています。
そのほかのビタミン類も葉には豊富に含まれているので、葉つき大根の葉は無駄なく利用しましょう。根の部分には消化酵素が含まれているのが特徴です。
ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の代謝の過程で補酵素としての役割があり、皮膚や粘膜を健康に保つために必要です。
また免疫機能を正常に維持する働きもあり、アレルギー症状の緩和にも効果があるといわれています。
他にもPMS(月経前症候群)の症状やつわりの症状を和らげたり、眼精疲労を改善するなど多くの効果が期待できます。
葉酸
ビタミンB群の仲間で、ビタミンB12とともに赤血球の形成にかかわっています。胎児の発育には特に重要なビタミンであり、妊娠中の女性は積極的に摂ることが推奨されています。
ビタミンC
ビタミンCはコラーゲンの合成には欠かせないビタミンです。コラーゲンは細胞と細胞をつなぐ働きがあるため、皮膚や骨、血管、筋肉の健康のために重要です。
また強い抗酸化作用によって、活性酸素から細胞や組織を守ります。
カリウム
カリウムは主に細胞の中に存在し、体内でナトリウムとのバランスをとっています。ナトリウムの排泄を促し、高血圧の予防やむくみの予防や改善に効果が期待できます。
消化酵素
大根の根の部分にはアミラーゼやプロテアーゼなどの消化酵素が含まれています。アミラーゼはジアスターゼとも呼ばれており、でんぷんを分解する酵素です。
胃酸の分泌を調整し、胸やけや胃もたれを防ぐ効果が期待できます。
プロテアーゼはタンパク質を分解する酵素です。どちらも熱に弱いので、生のままで摂る方が消化酵素の効果が発揮されるといえます。
レモンの栄養と効果
クエン酸
クエン酸はレモンの酸味の成分のひとつです。
体内でエネルギーを産生する代謝経路である「クエン酸回路」にかかわっており、エネルギーを効率よく産生するために役立つほか、疲労物質である乳酸を分解して疲労回復や筋肉痛の軽減に効果があるといわれています。
またミネラルの吸収を促進する効果などもあります。
リモネン
リモネンはレモンなどの柑橘類の皮に含まれている香り成分のひとつです。
レモンの皮を傷つけたときに広がるさわやかで甘酸っぱい香りにはリラックス効果があると同時に、交感神経を刺激しして眠気を覚ましたり、血行を促進する効果があるといわれています。
他にも胃粘膜を保護したり、免疫機能を高める効果も期待されています。
エリオシトリン
エリオシトリンはレモンやライムに含まれるポリフェノールの一種で、レモンポリフェノールとも呼ばれています。
強い抗酸化作用のほか、腸での脂肪吸収を抑制する働きがあるといわれています。
ヘスペリジン
ヘスペリジンは柑橘類の皮に含まれるポリフェノールの一種です。末梢血管を強くし、血流を改善する効果があるといわれています。
ほかにもアレルギー反応による炎症を抑える働きによって花粉症の症状を予防する効果や、骨密度の低下を抑制する効果があるといわれています。
大根のレモンサラダのレシピ
一般的に流通しているレモンは輸入品が多いですが、近年は国産のものも店頭に並ぶようになっています。
おいしいレモンは果皮につやと弾力があり、ヘタは緑色で重みを感じるものを選びましょう。
【大根とタコのレモンサラダ】
【材料】(4人分)
・大根 200g
・レモン 1個
・ゆでタコ 100g
・ブロッコリースプラウト 25g
・マヨネーズ 大さじ1
・粒マスタード 小さじ2
・しょう油 小さじ1
・はちみつ 小さじ1
【作り方】
1.大根は洗って皮をむき、食べやすい大きさの薄いいちょう切りにします。
レモンは皮をむき、果肉を切り取って小さく分けておきます。
タコは大根の大きさに合わせて薄くそぎ切りにし、ブロッコリースプラウトは根元を切り落としてから洗って、水分をきっておきます。
2.調味料を全て合わせてドレッシングを作っておきます。
3.大きめのボールに食材を全て入れて混ぜておきます。
4.野菜を器に盛り付け、ドレッシングを添えましょう。
※ドレッシングは食べる直前にかければ、大根のパリパリの食感が楽しめます。和えてから冷蔵庫で冷やし、大根がしんなりしてもおいしく食べられます。
【大根とタコのレモンサラダの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:73Kcal
タンパク質:4.6g
脂質:3.1g
糖質:4.8g
レチノール活性当量:18㎍
ビタミンD:0.0㎍
ビタミンB1:0.04㎎
ビタミンB2:0.05㎎
ビタミンB6:0.08㎎
ビタミンB12:0.5㎍
ビタミンC:34㎎
カルシウム:40㎎
鉄:0.8㎎
亜鉛:1.0㎎
食塩相当量:0.5g
大根レシピのまとめ
大根は上部ほど水分を多く含み、下部の方が辛みが強い傾向があります。料理に適した部位を選びましょう。
大根の根の部分には消化酵素が含まれているのが大きな特徴です。
生で食べることで消化酵素の働きが発揮されます。大根の葉にも多くの栄養素が含まれているので無駄なく利用しましょう。
【まごころケア食】では食材にもこだわり、安全を第一に食材を選んでいます。
1食の中にも多くの食材が使用されており、家庭では余らせてしまいがちな食材も摂ることができます。ぜひお試しください。
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