目次
セロリとは
セロリはセリ科オランダミツバ属の植物です。
ヨーロッパでは古くから薬として利用されたり、その独特の香りから魔除けなどにも使われていたといわれています。
セロリの選び方と保存方法
葉にハリがあってみずみずしく、香りのよいものが新鮮です。スジが太くてくっきりとしているものを選びましょう。
購入後は茎と葉を切り分けて、それぞれをキッチンペーパーで包んでから保存袋などに入れて、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
あまり日持ちはしないので、できるだけ早く使う方がおいしく食べることができます。
新鮮なうちにピクルスなど漬物にすると冷蔵庫でも比較的日持ちがしますが、すぐに使いきれない場合は冷凍保存ができます。
セロリを洗って水分を拭きとり、葉と茎を切り分けます。
茎の部分はスジをとり使いやすい大きさに切って、冷凍用の保存袋などに入れて空気を抜いて冷凍しましょう。
葉の部分も使いやすい大きさに切って、同様に冷凍できます。
解凍後はもとの状態には戻りませんが、スープや煮込み料理、炒め物などには凍ったまま使うことができます。
セロリの栄養
・ビタミンK
ビタミンKは、出血を止めるための正常な血液の凝固に必要なビタミンです。
またカルシウムの吸収を助けたり骨からカルシウムが排出されるのを抑える働きなどがあり、骨の健康を保つためにも必要です。
・ビタミンC
ビタミンCは皮膚にメラニン色素が沈着するのを防ぐ働きがあり、シミの予防に効果が期待できます。
またコラーゲンの合成にも必要なので、美肌に欠かせないビタミンのひとつです。
他にも免疫力を高める効果や抗ストレス作用などにも有効です。
・カリウム
カリウムは体内でナトリウムとバランスをとって働いています。
適切にカリウムを摂取することで過剰なナトリウムの排出を促進し、高血圧やむくみの予防に効果があります。
・食物繊維
食物繊維には水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、どちらも腸内環境を整えたり腸内の老廃物を排泄する働きがあり、便秘の予防や改善に役立つ成分です。
さらに血糖値やコラステロール値を下げる働きがあると考えられており、生活習慣病の予防にも有効です。
セロリの効果
セロリはその特有の香りや風味が苦手な人も多い野菜のひとつですが、セロリの香り成分であるアピインやセネリンは、気持ちを静めて精神を安定させたり、血圧の上昇を抑制する効果があるといわれています。
薬膳でも肝の働きを改善して体内の余分な熱を冷ます「平肝清熱」という働きがあるとされ、目のかすみや充血の改善に有効だと考えられています。
豚肉とは
一般的に豚肉というと食用の豚の肉を指しています。
日本では「古事記」の中にも豚を表す言葉が記されており、古くから飼育されていたと考えられています。
現在日本で流通している豚肉は衛生的に管理されていますが、生食はせず、しっかりと加熱調理をして食べるようにしましょう。
豚肉の選び方
現在スーパーなどで売られている豚肉は品質が安定していて、質の悪い豚肉は少ないと考えられています。
豚肉は淡いピンク色で脂肪の部分が白いものが新鮮で、表面にみずみずしいつやがあり、きめの細かい肉質のものを選びましょう。
豚肉の栄養と効果
・タンパク質
タンパク質は人の体を構成するために重要な栄養素です。
タンパク質はアミノ酸が多数結合した化合物で、人の体内には約10万種類のタンパク質が存在するといわれています。
タンパク質は必要に応じて分解と合成を繰り返し、生命を維持するための多くの働きを担っています。
・ビタミンB1
豚肉は非常に多くビタミンB1を含む食品のひとつです。
ビタミンB1は体内で糖質の代謝にかかわり、疲労回復の効果があるとされています。
・ナイアシン
ナイアシンはビタミンB群の仲間です。毛細血管を拡張する作用によって血流を改善し、冷え性や肩こりなどの改善に役立ちます。
またアルコールの代謝にかかわっており、二日酔いの予防に有効と考えられます。
・ビタミンB6
ビタミンB6はタンパク質の代謝にかかわり、成長期の子どもには重要なビタミンです。
また月経前症候群(PMS)や妊娠初期のつわりなど、女性特有の症状の緩和にも効果が期待されています。
体内でも腸内細菌によって作られているため不足しにくいと考えられていますが、特定の薬の長期服用によって欠乏する可能性があります。
セロリのレシピ
油脂には苦みを和らげる効果があるので、今回は豚バラ肉を使用しました。
セロリ特有の苦味をより味わいたい場合は、脂肪の少ない部位を使ってもおいしく作ることができます。
またセロリには肉や魚のにおいを抑える効果もあるので、セロリと豚肉がお互いに良い働きをする組み合わせといえます。
セロリは生でもおいしいので、加熱しすぎないように手早く炒めるのがポイントです。
【豚肉とセロリのにんにく炒め】
【材料】(2人分)
・豚バラ薄切り肉 160g
・セロリ 1本
・にんにく 1かけ
・ごま油 小さじ1
・塩 適量
・こしょう 適量
・うま味調味料 適量
【作り方】
①にんにくは皮をむいてみじん切りにします。
②セロリは洗って水分を拭きとり、葉と茎を切り分けます。茎のスジをとり、厚めに斜めのスライスにします。葉は大き目のざく切りにします。
③豚バラ薄切り肉は食べやすい大きさに切っておきます。
④フライパンにごま油とにんにくを入れて火をつけます。初めは弱めの火で、にんにくの香りがしてきたら豚肉を入れて火を強めます。
⑤豚肉は広げながら、両面に焼き色がつくように焼きます。豚肉から脂がたくさん出た場合は、キッチンペーパーなどで少し拭きとっておきましょう。
⑥セロリの茎を入れて炒めます。
⑦セロリの全体に油がまわったら、葉を加えて炒め合わせ、塩とこしょうで味をととのえてできあがりです。
※セロリの歯ごたえを残すため、セロリを入れたら手早く仕上げるのがポイントです。
まとめ
セロリは特有の香りや風味が苦手な人も多い野菜のひとつですが、セロリの香り成分には精神を安定させたり血圧を下げる効果があるといわれています。
生でもおいしい食材なので、手早く炒めましょう。
セロリは肉や魚のくさみを抑える効果があり、油脂には苦みを感じにくくする効果があります。
食材同士をうまく組み合わせることで、苦手な食材でもおいしく食べることができるようになるかもしれません。
【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。
定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。
栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。
ぜひお試しください。
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