秋田の郷土料理『横手焼きそば』の特徴とレシピ

秋田の郷土料理『横手焼きそば』の特徴とレシピ
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

横手やきそばとは

価格が安く気軽に食べられて、庶民的な料理である「B級グルメ」として有名になった秋田県横手市の郷土料理です。

静岡県富士宮市の「富士宮焼きそば」、群馬県太田市の「太田焼きそば」と並んで日本三大焼きそばのひとつといわれています。

横手やきそばの発祥

終戦後、屋台でお好み焼き屋を営んでいた店主が、子供たちがおやつとして食べていたお好み焼きに代わる新商品を作ろうと、横手市内の製麺業者と試行錯誤を繰り返し、昭和28年(1953年)頃に横手やきそばが完成しました。

はじめは居酒屋などで提供されていましたが、手ごろな価格と作りやすさ、何よりもそのおいしさで、次第に横手市内に横手やきそばを提供するお店が増えていき、当初は子供たちのおやつとして開発が始まった横手やきそばですが、横手市民の日常の食事として浸透していきました。

平成21年(2009年)に開催された「B-1グランプリin横手」に出場してゴールドグランプリを獲得したことで、全国に広まりました。

横手やきそばの特徴

もともと横手やきそばは、子供のおやつとして食べられていたクレープ状のお好み焼きに代わるものとして考えられたことから、短時間で作ることができて、子供も食べやすいように工夫されています。

・麺

太くてまっすぐな角麺を使います。ゆで麺を使うことで、調理時間を短縮することができます。

・具材

一般的にはキャベツと豚ひき肉を麺と一緒に炒め、麺の上に半熟の目玉焼きをのせて、福神漬けを添えます。

豚ひき肉の代わりに牛肉やホルモンなどを使う店もあります。半熟の卵の黄身でまろやかな味となり、焼きそばには一般的な紅生姜ではなく、福神漬けを添えることで子供が食べやすいように工夫されています。

・ソース

ウスターソースをベースに、各店独自のソースを使っています。辛味を抑えた甘めの味付けが特徴です。

横手やきそばの表記

横手焼きそばは本来、「横手やきそば」と「やきそば」がひらがなで表記されます。

もともとは「焼きそば」と表記がされていましたが、横手市が焼きそばによるまちおこしを始めるときに、他地域との差別化と、「やきそば」をひらがなにすることで「横手」の地域名を目立たせる効果を期待して、「横手やきそば」の表記で統一を図っているそうです。

今回掲載のレシピは、一般的にどこでも手に入りやすい食材を使った本場の横手やきそばとは異なるレシピのため「横手焼きそば」という表記を使いました。

横手焼きそばの栄養

キャベツと豚ひき肉を具に使った場合に、主に摂取できる栄養です。

糖質

体のエネルギー源として主要な栄養素です。体内でブドウ糖に分解され、血液を介して各細胞に運ばれます。

糖質と同様にエネルギー源となる脂質と比べると分解・吸収が早いため、素早くエネルギーとして利用できます。

糖質を適切に摂り、効率よくエネルギーとして利用することで、体温の維持や疲労を回復する効果が期待できます。

タンパク質

タンパク質は人の臓器や筋肉、そのほか全身の組織を構成する重要な成分です。

正常な免疫機能や、血液の健康を保つためにも必要です。

体を構成するタンパク質は20種類のアミノ酸によって作られており、中でもイソロイシン、ロイシン、リジン、メチオニン、フェニルアラニン、トレオニン(スレオニン)、トリプトファン、バリン、ヒスチジンの9種類は体内で合成できないため食品から摂ることが必要です。

肉や卵は、これらの必須アミノ酸をバランスよく含んだ良質なタンパク質を摂ることができます。

ビタミンB1

ビタミンB1は豚肉に豊富に含まれています。

ビタミンB1は糖質をエネルギーに代えるために必要なビタミンであり、脳の中枢神経や手足の末梢神経の機能を正常に保つ働きがあります。

ビタミンU

ビタミンUはビタミンではなくアミノ酸の一種で、別名を「キャベジン」といいます。

ビタミンUはキャベツに多く含まれる成分で、胃酸の分泌を抑えて胃腸の粘膜を健康に保つ働きがあります。

胃腸の粘膜を修復するためのタンパク質の合成を促進して、傷ついた粘膜を治す働きがあります。

横手焼きそばのレシピ

横手やきそばは太くてまっすぐな角麺を使いますが、今回は一般的にどこでも買える焼きそば用の麺を使用しています。

豚ひき肉は、炒めるときにあまり細かくほぐさず、少しかたまりが残るくらいにするのがポイントです。

【横手焼きそば】

横手焼きそば

【材料】(2人分)
・焼きそば麺 2玉(1玉150gくらい)
・キャベツ       100g
・もやし        100g
・豚ひき肉       100g
・サラダ油       小さじ2
・みりん        小さじ2
・めんつゆ(4倍濃縮)  小さじ2
・中濃ソース      大さじ3
・卵          2個
・福神漬け       適量

【作り方】

1.焼きそば用の中華麵はざるに入れて軽く水洗いし、水分をきっておきます。

2.もやしはひげ根を取って洗っておきます。

3.キャベツは芯の部分は切り分けて薄くスライスし、葉は食べやすい大きさのざく切りにしておきます。

4.フライパンにサラダ油(分量の1/2量)を入れて火をつけ、豚ひき肉を炒めます。ほぐしながら炒めて、全体に豚ひき肉の色が変わったら、キャベツを入れて炒めます。

作り方④

作り方④

5.キャベツがしんなりとしてきたらもやしを入れて炒めます。

作り方⑤

6.具材をフライパンの周囲に寄せて、中央を空け、そこに水を切った中華麺を入れます。麺をほぐすようにしながら、全体を炒め合わせます。

作り方⑥

7.みりんとめんつゆを回しかけて、混ぜます。

8.ソースを入れて混ぜながら炒めます。全体に混ざったら火を止め、お皿に盛っておきましょう。

作り方⑧

9.別のフライパンに残りのサラダ油を入れて火をつけます。

10.フライパンが温まったら、あらかじめ割っておいた卵をそっと入れます。フライパンに直接割り入れても大丈夫です。

作り方⑩

11.白身の周辺に火が通ってきたらふたをして火を止めて少しおきます。予熱で火をとおし、黄身がお好みのかたさになったら、焼きそばの上にのせ、福神漬けを添えてできあがりです。

このレシピを動画で見てみる

【横手焼きそばの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。

エネルギー:556Kcal
タンパク質:21.8g
脂質:18.0g
糖質:67.0g
レチノール活性当量:60㎍
ビタミンD:1.5㎍
ビタミンB1:0.42㎎
ビタミンB2:0.28㎎
ビタミンB6:0.32㎎
ビタミンB12:0.6㎍
ビタミンC:22㎎
カルシウム:66㎎
鉄:2.0㎎
亜鉛:2.3㎎
食塩相当量:0.8g

横手焼きそばレシピまとめ

横手やきそばは秋田県横手市の郷土料理であり、B-1グランプリでグランプリをとったB級グルメの中でも人気の焼きそばです。

太くてまっすぐな麺の焼きそばに半熟の目玉焼きがのっているのが特徴で、福神漬けが添えられています。

甘めの味付けの焼きそばで、子供からお年寄りまで広く好まれる焼きそばです。

半熟の目玉焼きをのせることで、糖質や脂質に偏りがちな焼きそばに良質のタンパク質がプラスされます。

さらに、にんじんや玉ねぎ、きのこなどを加えると、ビタミンやミネラル、食物繊維などもプラスすることができます。

【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、定番のメニューだけではなく、食材の組み合わせや調理方法などひと工夫されたものもあります。

栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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