水餃子を作ってみよう つるんとおいしい

水餃子を作ってみよう つるんとおいしい
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

水餃子について

中国では、ゆでた餃子をたれにつけて食べるものが水餃子と呼ばれますが、日本ではゆでた餃子を野菜などほかの食材と一緒にスープに入れたものを水餃子と呼ぶことが多いようです。

水餃子の歴史

中国では漢の時代(紀元前206年~)から中国北部の地域で、小麦粉を水でこねた皮に肉や魚、野菜などを包んだものを、ゆでたり煮たりして食べていたと考えられており、これが水餃子の始まりと考えられています。

また敦煌の遺跡からは、半円形でひだのある、現在の餃子とほとんど同じ形状をした食べ物が、ミイラ化して出土されているそうです。

当時は貴族の食べ物であり、貴族が食べ残した水餃子を使用人たちが焼き直して食べたのが焼き餃子の始まりともいわれています。

中国の水餃子

中国では餃子といえば、水餃子が主流です。

中国では「水餃(シュイジャオ)」といい、日本で一般的な水餃子のようにスープに入っているのではなく、ゆでたものをたれや黒酢などにつけて食べます。

水餃子はごはんのおかずではなく、それ自体が主食の位置づけであり、皮は厚めでもちもちとしているのが特徴です。

中国の水餃子は、その中身も種類が豊富で、豚肉に白菜やニラなど日本でも一般的なものから、パクチーやセリ、卵、エビなどの海鮮を入れたものや、地域によっては大根やトマト、ピーマンなどを具として利用することもあるそうですが、ほとんどの場合でにんにくを入れることはありません。

水餃子の皮の作り方

餃子の皮は手作りできます。いろいろなレシピや作り方がありますが、基本的には小麦粉と水と塩を混ぜてこねれば作ることができます。

焼き餃子か水餃子かで小麦粉の種類を変えることもありますが、特に決まりがあるわけではありません。

小麦粉の種類

小麦粉は、含まれているタンパク質の量によって薄力粉、中力粉、強力粉に分けられます。

小麦粉に含まれるタンパク質はグルテンというタンパク質で、水を加えてこねることで粘りと弾力が生まれます。

薄力粉が最もグルテンの量が少なく、強力粉はグルテンが多く含まれていますが、商品によってもグルテンの含有量は異なることがあります。

餃子の皮を作るときには、作りやすさや味、食感などによって、強力粉と薄力粉を配合して作ることがあります。

・強力粉

硬質小麦から作られます。タンパク質含有量は11.5~13%でグルテンの性質が強く、水を加えてこねると強いコシが出て、もちもちとした食感になります。

水餃子では強力粉を使うことが多いようですが、強力粉だけで作ると生地がかたくなり、作り慣れていない場合は生地が扱いにくいことがあります。

・薄力粉

軟質小麦から作られます。タンパク質含有量は6.5~8.5%と少なく、グルテンの性質も比較的弱いです。

焼き餃子の皮に使うと生地に伸びが出るため具が包みやすく、薄くできるのでパリパリとした焼き目がつきますが、水餃子ではゆでている間に破けてしまう心配があります。

・中力粉

中間質小麦、または軟質小麦から作られます。

「うどん粉」とも呼ばれるように、うどんなどの麺用として栽培された小麦粉で作られることもあります。

タンパク質含有量は8.5~10.5%で、グルテンの性質も薄力粉と強力粉の中間といえるので、薄力粉と強力粉を配合することで代用できます。

餃子の皮に塩を入れる理由

小麦粉に塩を少量加えることで、小麦粉の中のタンパク質の網目構造を強く安定させ、引き締まった生地になってコシが生まれます。

また、生地のべたつきが抑えられてまとめやすくなるので、扱いやすくなり、作業性がよくなります。

こね水の温度

餃子の皮を作るときに加える水分量は小麦粉の50~70%といわれます。

気温や湿度、小麦粉の配合割合などによっても前後するので、こね水は数回に分けて加え、こねながら調整しましょう。

水餃子の皮は40℃くらいのぬるま湯でこねるとグルテンが形成され、生地にコシや伸びが出るので、もちもちとした食感の皮ができます。

焼き餃子の皮の場合は熱湯を入れてこねるとでんぷんが糊化して、焼いたときにパリっとした食感になります。

水餃子のレシピ

【水餃子】

水餃子

【材料】(30個分)
<皮>
・強力粉       100g
・薄力粉       100g
・ぬるま湯      100g
・塩         ひとつまみ

<あん>
・豚ひき肉      180g
・キャベツ      100g
・ニラ        50g
・長ねぎ       50g
・生姜チューブ    2㎝くらい
・にんにくチューブ  2㎝くらい
・酒         大さじ1
・オイスターソース  小さじ1
・塩         適量
・こしょう      適量
・ごま油       小さじ1

【作り方】

1.強力粉と薄力粉、塩を合わせてふるい、ボールに入れます。

作り方①

2.ぬるま湯を数回に分けて加え、その都度よく混ぜます。なめらかになるまでこね、丸めてラップで包んでから、常温で30分~1時間ほど休ませます。

作り方②

作り方②

作り方②

3.キャベツ、ニラ、長ねぎはみじん切りにし、あんの材料を全て混ぜます。全体がなじむようにこね、皮の準備ができるまで冷蔵庫に入れておきます。

作り方③

4.皮を棒状にのばし、10gずつに切り分けます。

5.めん棒の端を使って直径8㎝くらいの円形にのばします。中心はやや厚め、縁は薄めにのばしましょう。

作り方⑤

6.1枚ずつに打ち粉をしながら円形にのばし、乾燥しないようにかたく絞った布巾をかけておきます。

7.6.の皮にあんを包みます。中心に適量のあんをのせ、半分に折ります。中心部分を抑え、両端からひだを寄せて包みます。皮同士を強くつまんで、しっかりと閉じておきましょう。

作り方⑦

8,鍋にお湯を沸かして餃子をゆでます。浮き上がってから3~5分ゆで、網ですくってお湯をきり、器に盛ってできあがりです。

作り方⑧

※しょう油、ラー油、酢、こしょうなど、お好みのたれで食べましょう。
※別にスープを作って、スープの中に入れて食べてもおいしいです。

【水餃子の栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。(たれは含みません)

エネルギー:419Kcal
カルシウム:40㎎
ビタミンD:0.2㎍
タンパク質:18.2g
鉄:1.3㎎
ビタミンB1:0.51㎎
脂質:12.8g
亜鉛:2.2㎎
ビタミンB2:0.19㎎
糖質:49.5g
ビタミンC:19㎎
ビタミンB6:0.32㎎
食塩相当量:0.9g
レチノール活性当量:53㎍
ビタミンB12:0.4㎍

水餃子のまとめ

水餃子というと日本ではスープに入れた餃子を指すことが多いですが、中国ではゆでた餃子にたれをつけて食べる餃子を水餃子と呼びます。

水餃子の皮は、小麦粉に塩と水分を加えてこねることで手作りできます。

強力粉や薄力粉の配合や水分量によって作りやすさや食感が変わりますが、市販の水餃子にはない、もちもちとした皮のおいしさを味わうことができます。

日常的に餃子を手作りするのは大変な作業です。

忙しい平日には【まごころケア食】で手軽に栄養バランスの整ったお食事を摂り、休みの日には手間のかかるものを、ゆっくりと手作りしてみてはいかがでしょうか。

【まごころケア食】は冷凍のお弁当なので、常備しておくことで忙しいときや、疲れていて食事の準備がつらいときにも、電子レンジで温めるだけですぐに食べることができます。ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

記事一覧へ戻る