目次
パイナップルとは
パイナップルは熱帯アメリカ原産のパイナップル科の多年草です。食用とするのは果実で、植物としてはアナナスと呼ばれることもあり、果実をパイナップルと呼んで区別することがあります。
パイナップルの歴史
コロンブスによる新大陸発見後、16世紀にはスペイン、アフリカ、アジア、フィリピンなどに広まっていました。日本に伝わったのは江戸時代末期の1866年、石垣島沖に座礁したオランダ船から川平湾にパイナップルの苗が漂着したのが最初といわれています。
その後石垣島に、台湾からパイナップルの栽培農家が移住したことから本格的な栽培が始まり、1938年には石垣市に缶詰工場も建設されました。しかし第二次世界大戦の影響により、パイナップル産業は壊滅的な被害を受けました。
戦後栽培が再開されましたが、1970年代に入るとオイルショックや冷凍パインの輸入自由化などの影響を受けて再び生産は落ち込み、1990年にはパイン缶詰の輸入自由化によってさらに減少しました。
現在も、国内ではほぼ100%が沖縄県で生産されており、航空貨物輸送や低温輸送の発達により、生果用完熟パイナップルの生産が盛んとなっています。
パイナップルの種類
・スムースカイエン
世界的に多く生産されているパイナップルです。酸味と甘みのバランスが良く果汁も豊富です。生食だけでなく、缶詰やジュースにも適しています。
・ボゴール
スナックパインとも呼ばれます。台湾原産の品種で、果肉を手でちぎって食べることができます。糖度が高く、芯も比較的やわらかく甘味があります。
・ピーチバイン
甘味が強く、果肉が白っぽいパイナップルです。果皮は未熟なときは黄色ですが、熟すと赤みがかってきます。
・ゴールドバレル
比較的新しい品種で、果肉の鮮やかな黄色と強い甘味が特徴です。
・サマーゴールド
比較的新しい品種で、果汁が豊富で果肉がやわらかいのが特徴です。
・スウィーティオパイナップル
ドール社のオリジナルブランドパイナップルです。日本人の味覚に合わせて開発されており、酸味は控えめで甘みと香りが強いのが特徴です。
・芳香パイン
台湾原産のパイナップルで、豊かな香りで甘味と酸味のバランスが良く、手でちぎって食べられるパイナップルです。葉にトゲがなく扱いやすいのも特徴のひとつです。6~7月に出回りますが、生産量は多くありません。
パイナップルに含まれる栄養
パイナップルにはブロメラインというタンパク質分解酵素が含まれています。パイナップルの果汁に肉を漬けておくと、肉をやわらかくする作用があります。
また食後のデザートにパイナップルを食べるとタンパク質の消化を促進する効果が期待できますが、ブロメラインは加熱すると失活するため、生で食べる必要があります。
未熟な果実にはシュウ酸カルシウムが多く含まれています。パイナップルを食べてピリピリと感じることがあるのはシュウ酸カルシウムの影響で、口腔内の粘膜が荒れることがあるため注意しましょう。
ビタミンC
ビタミンCは人の体内では作ることができないため、食品から摂る必要があります。鉄分の吸収を促進したり、コラーゲンの生成には欠かせないビタミンです。またストレスによる抑うつや不安などの心理的な症状の予防にも役立ちます。
ビタミンB1
糖質を代謝してエネルギーを産生するために必要なビタミンです。ビタミンB1が不足していると効率よくエネルギーが産生できなくなり、疲労感を感じることがあります。糖質やアルコール摂取の多い人や、運動量の多い人は意識的に摂りたいビタミンといえます。
ビタミンB6
タンパク質の代謝に必要なほか、正常な免疫機能の維持や赤血球のヘモグロビンの合成にも欠かせません。肝臓に脂肪が蓄積するのを防いだり、ホルモンバランスを整える働きもあります。
食物繊維
食物繊維は人の消化酵素では消化できない成分です。不溶性食物繊維は便のカサを増やし、腸を刺激して蠕動運動を促します。水溶性食物繊維は水分を吸収して便をやわらかくするほか、腸内環境を整えたり血糖値の急上昇を抑える効果もあります。
薬膳の効果
夏バテや疲労回復の効果があります。食べ過ぎによる消化不良や下痢、便秘などにも有効です。利尿作用もあるので、むくみや二日酔いにも良いといわれます。
パイナップルのおすすめレシピ
パイナップルは、全体に丸みのある下膨れの形で、持ったときに重みがあるものを選びましょう。
葉は濃い緑色で、甘い香りがするものは完熟しています。パイナップルは収穫後追熟はしませんが、酸味が減少することはあります。あまり日持ちしないので、購入時に完熟したものを選び、購入したら早めに食べるようにしましょう。
パイナップルは芯の部分を除き、上から下へと糖度が高くなっており、下の部分の方が甘いといえます。皮をとり除き、カットしたパイナップルは冷凍することができます。
金属バットにオーブンシートを敷き、適当な大きさにカットしたパイナップルを並べて冷凍します。凍ったら冷凍用の保存袋に入れて保存しましょう。
【パイナップルのケーキ】
【材料】
<パイナップルジャム:作りやすい分量>
・パイナップル 1個(今回は可食部450g)
・砂糖 150g(パイナップルの約30~40%)
<パイナップルのケーキ:直径15センチの型1台分>
・パイナップルジャム 200g
・バター(無塩) 100g
・砂糖 70g
・卵 1個
・薄力粉 100g
・ベーキングパウダー 3g
・牛乳 80ml
【作り方】
1.パイナップルジャムを作ります。パイナップルは上下を切り落とし、縦に6つ、又は8つに割ります。芯の部分を切り落とし、皮に沿って包丁を入れて実を切りとります。
2.やわらかい実の部分は、適当な大きさに切ります。芯の部分も細かく切っておきます。
3.切ったパイナップルを鍋に入れて、砂糖をまぶしてしばらくおいておきます。
4.水分が出てきたら火をつけて加熱します。煮立ったら火を弱めて、焦げないように煮詰めていきます。アクが出たらすくっておきましょう。芯の部分がやわらかくなって、水分にとろみがついてきたら火を止めて冷ましておきます。
5.型(今回は底が抜けないタイプの丸型)にバター(分量外)を薄く塗っておきます。
6.パイナップルジャムを敷きます。
7.バターを室温に戻してやわらかくしておきます。
8.バターをボールに入れて砂糖を加え、よくすり混ぜます。
9.溶きほぐした卵を3~4回に分けて加えます。その都度よく混ぜましょう。
10.薄力粉とベーキングパウダーを合わせてふるい、9.に切るように混ぜます。
11.粉気がなくなったら牛乳を入れて混ぜ、パイナップルジャムを敷いた型に入れて、表面をならします。空気を抜くように、やや押し付けるようにします。
12.170℃に予熱したオーブンで35~40分焼きます。
13.焼きあがったら、型のまま冷まします。型から出すときは、底部を温めると出しやすくなります。
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パイナップルレシピのまとめ
パイナップルは国内生産のほとんどが沖縄県で生産されています。収穫後はあまり日持ちしませんが、輸送技術の発達によって、日本各地で生食用として手に入りやすくなりました。
ビタミンCを豊富に含むので、生のパイナップルも日ごろのおやつやデザートに、ぜひとり入れてみましょう。
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