目次
鶏そぼろとは
そぼろはひき肉や魚介類の身、卵などを調味して汁けがなくなるまで炒った料理で、鶏そぼろは鶏のひき肉で作ったそぼろです。
鶏そぼろの保存方法
鶏そぼろは作り置きができます。粗熱をとってから清潔な密閉容器に入れて、冷蔵庫で保存しましょう。
食べるときはそのまま食卓に出すのではなく、清潔なスプーンなどを使って食べる分を器に盛り付けて食べるようにしましょう。
ほかの食材が入らない、鶏ひき肉だけで作った鶏そぼろでは、1食分ずつをラップで平らになるように包み、さらに冷凍用の保存袋に入れて冷凍することもできます。
解凍は冷蔵庫に戻しておくか、電子レンジで温めて解凍できます。解凍した鶏そぼろはできるだけ早く食べきり、再冷凍は避けましょう。
世界のそぼろ料理
日本の鶏そぼろは、甘辛い味付けが子どもからお年寄りまで広く好まれる味付けで、卵のそぼろと一緒にごはんにのせた鶏そぼろ丼はお弁当の定番のひとつです。
世界中にもひき肉を使った、そぼろに似た料理があります。
・キーマカレー
「キーマ」はひき肉の意味で、インドのひき肉を使ったカレーです。
インドでは宗教上の理由によって多くは羊や山羊、鶏肉のひき肉を使って作ります。
・ガパオライス
ガパオライスはタイ料理のひとつで、ひき肉とバジルをピーマンや玉ねぎなどの野菜と一緒に炒めて、ナンプラーで味付けしたものをライスと一緒に食べます。
肉の種類には特に決まりはなく、牛肉、豚肉、鶏肉のどれを使っても作ることができます。
・タコミート
メキシコやアメリカのテキサス州の料理で、ひき肉をチリパウダーなどのスパイスで炒めます。
肉の種類には特に決まりはなく、牛肉、豚肉、鶏肉のどれを使っても作ることができます。
このタコミートをトルティーヤにはさんだものが「タコス」、ごはんにのせたものが「タコライス」ですが、タコライスは日本の沖縄県が発祥です。
じゃが芋とは
じゃが芋は日本で最も多く栽培されている野菜といわれています。
じゃが芋は土中で成長しますが根ではなく、地下に伸びる茎である「地下茎(ちかけい)」にでんぷんがたまって肥大したものです。
じゃが芋のグリコアルカロイドとは
じゃが芋の芽や緑色に変色している部分には、ソラニンやチャコニンというグリコアルカロイドという成分が含まれています。
グリコアルカロイドはじゃが芋などナス科の植物が、自分を害虫や病原菌から守るために生成され、人が摂取すると食中毒の原因となることがあります。
じゃが芋は光(蛍光灯なども含む)に当たることで生成されます。じゃが芋は3~5℃程度の低温で光が当たらない場所で保存しましょう。
芽はしっかりと取り除き、緑色に変色した部分は皮を厚めにむくことで、問題なく食べることができます。
じゃが芋のレジスタントスターチとは
じゃが芋に含まれるでんぷんには、消化されずに腸まで届くものがあり、このでんぷんは「レジスタントスターチ(難消化性でんぷん)」と呼ばれます。
レジスタントスターチには、不溶性食物繊維のように便のカサを増やして便秘を改善したり、腸内細菌のエサとなって善玉菌を増やして腸内環境を整える効果が期待できます。
さらにレジスタントスターチには食後血糖値の上昇を穏やかにしたり、血液中のコレステロールを低下する働きがあることがわかっています。
レジスタントスターチは、加熱によって構造が変わりますが、冷めると再び消化されにくい状態に戻ります。
じゃが芋のレジスタントスターチを効率よく摂取するには、加熱したじゃが芋を冷ましてから食べるのが効果的といえます。
じゃが芋の美容効果
じゃが芋に豊富に含まれるカリウムには体内の余分なナトリウムを排泄する作用があり、高血圧の予防に役立ちます。
高血圧による動脈硬化を予防することで、末梢の血管まで十分に栄養素がいきわたるため、皮膚のターンオーバーを適正に保つことに役立ちます。
またじゃが芋にはビタミンCが豊富に含まれており、ビタミンCがでんぷんに守られていることで調理による損失が少なく、効率よくビタミンCを摂取することができます。
ビタミンCが体内に十分に存在することでコラーゲンの合成を助け、皮膚のハリを保ちしわを予防する効果が期待できます。
鶏そぼろのレシピ
今回は鶏そぼろにじゃが芋を入れて、コチュジャンで辛味をつけました。
辛い味付けが好きな方は、初めに豆板醤を一緒に炒めて辛味をつけましょう。
【じゃが芋入り鶏そぼろ】
【材料】(作りやすい分量)
・じゃが芋 2個
・鶏ひき肉 300g
・ごま油 小さじ2
・生姜チューブ 2㎝
・酒 大さじ1
・砂糖 大さじ3
・しょう油 大さじ1
・オイスターソース 大さじ1
・コチュジャン 大さじ1
・黒すりごま 大さじ2
【作り方】
1.じゃが芋は洗って皮をむいて芽を取り、1~1.5㎝角くらいのさいの目切りにします。
2.フライパンにごま油を入れて火をつけ、鶏ひき肉と生姜チューブを入れて炒めます。鶏肉のかたまりをほぐすように炒めましょう。
3.鶏ひき肉の色が変わったら、じゃが芋を入れて炒めます。
4.鶏ひき肉がほぐれ、じゃが芋の表面に透明感が出てきたら、酒、砂糖を入れます。
5.水50ml(分量外)としょう油、オイスターソース、コチュジャンを入れて混ぜ、火を弱めてじゃが芋に火を通します。
6.じゃが芋に火が通り、水分がなくなってきたら、黒すりごまを入れて混ぜてできあがりです。
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まとめ
鶏そぼろは鶏のひき肉で作ったそぼろです。
鶏そぼろと卵のそぼろをごはんにのせたそぼろ丼は幅広く親しまれていますが、ひき肉をそぼろ状に調理した料理は日本以外にもいろいろと存在します。
鶏そぼろは作り置きが可能なので、多めに作って保存しておきましょう。
じゃが芋は根ではなく、地下茎が途中で肥大した野菜です。
主に炭水化物の供給源であり、野菜の中ではカロリーが高く主食に近い位置づけと考えられていましたが、近年いろいろな健康効果があることが確認されています。
適切に保存することで日持ちもよいので、毎日のお食事に上手に利用しましょう。
今回のレシピは鶏ひき肉とじゃが芋を組み合わせてボリュームアップし、ごはんのおかずにも、おつまみにもなるそぼろになりました。
黒すりごまをたっぷりと加えて、食物繊維やビタミン、ミネラルなどの栄養素もプラスされています。
【まごころケア食】のお弁当も食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。
定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。
管理栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。ぜひお試しください。
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