目次
卵と玉子の違い
日本で卵というと一般的には鶏卵(けいらん)を指します。
鶏卵はにわとりの卵で、世界中で食されています。他にも世界各地では、カモやガチョウ、ダチョウ、エミューなどの卵も食べられています。
たまごには「卵」と「玉子」と表記されることがありますが、この2つはどのように使い分けられているのでしょうか。
・卵
生き物のたまご全般を指します。鳥だけではなく、虫や魚のたまごも「卵」と表記します。
食材としての鶏卵に限っては、生の状態では「卵」と表記されることが多いようです。「生卵」や「卵かけごはん」などがその例です。
・玉子
鶏卵を食用に調理したものを指していることが多く、「玉子焼き」や「玉子丼」などがその例です。
ただし、このような使い分けは厳密ではなく、「卵焼き」と表記されることもありますし、養鶏場で販売されている卵が「玉子」と表記されていることもあります。
しかし虫や魚など、鳥以外の卵を「玉子」と表記することはありません。
しめじについて
一般的に市販されているのは栽培物のぶなしめじです。本しめじは生きた木に生育し、天然物は希少で高級食材として扱われます。
「香り松茸味しめじ」
このことわざは、「香りが良いのは松茸で、味が良いのはしめじだ」という意味ですが、ここで「味しめじ」といわれているのは現在一般的なぶなしめじではなく、「本しめじ」のことです。
形もぶなしめじとは異なり、太くて白い軸に厚みのあるかさがついていて、その見た目から「大黒しめじ」とも呼ばれています。
本しめじは生きた木に生息するきのこで、松茸と同じく人口栽培が困難といわれていましたが、近年では人工栽培も可能となっています。
まだまだスーパーなどでいつでも購入できるというわけではなく、きのこの中でも高価ではありますが、インターネットでは購入ができるようになってきました。
卵としめじの栄養
卵の栄養
卵にはビタミンC以外の栄養素がすべて含まれているといわれるほど、多くの栄養素が含まれています。
卵黄と卵白では含まれている栄養素が異なるので、卵黄と卵白は一緒に食べる方が効率よく栄養が摂れるといえます。
・タンパク質
卵に含まれるタンパク質はアミノ酸スコア100の良質なタンパク質です。
9種類のアミノ酸は体内で作ることができないため、食品から摂取する必要があり「必須アミノ酸」と呼ばれます。
アミノ酸スコアの数値が100に近いほど必須アミノ酸のバランスがよく、効率よくタンパク質が摂取できます。
・ビタミンD
カルシウムの吸収を促進し、骨に沈着するのを助ける働きがあるため、健康な骨の維持に欠かせないビタミンです。
紫外線を浴びることで体内で合成することもできますが、室内にいる時間が長い人では積極的に摂りたいビタミンです。
・ビタミンB2
ビタミンB2はタンパク質や脂質、糖質の代謝にかかわり、補酵素として新陳代謝を促進します。粘膜や皮膚の健康を維持するためにも欠かせません。
・ビタミンB12
ビタミンB12は正常な赤血球を作るために必要です。
ビタミンB12の不足によっておこる貧血は、鉄の不足が原因の鉄欠乏性貧血と区別して悪性貧血と呼ばれることがあります。
また眼精疲労の改善や末梢神経の傷を治す働きがあり、目薬や神経痛の治療薬としても利用されています。
・ビオチン
糖やアミノ酸の代謝にかかわり、血糖値の調整や健康な皮膚や粘膜の維持に役立ちます。
またかゆみの原因となるヒスタミンの産生を抑え、アトピー性皮膚炎の治療にも役立つと考えられています。
ぶなしめじの栄養
卵に多く含まれているビタミンDは、ぶなしめじにも豊富に含まれています。
・食物繊維
食物繊維は人の消化酵素では消化されない成分で、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があります。
しめじには不溶性食物繊維が多く含まれており、腸で水分を吸収して便のカサを増やし、腸を刺激して蠕動運動を促して排便を促進したり、腸内環境を整える効果があります。
またしめじに含まれるβグルカンは食物繊維の一種で、免疫機能を高めたり、アレルギー症状の緩和に効果があるといわれています。
・ナイアシン
補酵素として糖質や脂質の代謝やアルコールの代謝にかかわっています。また毛細血管を拡張する作用によって血流を促進し、冷え性や肩こりなどの改善に効果が期待できます。
・カリウム
カリウムは体内でナトリウムとバランスをとっており、十分にカリウムを摂取することでナトリウムの排出を促進して、高血圧を予防したりむくみの改善に効果があります。
卵としめじの炒め物
卵もぶなしめじも通年で店頭に並んでおり、価格も安価で安定しているので、家計にはうれしい食材です。
良質のタンパク質と不足しがちな食物繊維が摂れる組み合わせなので、ぜひ取り入れてみましょう。
今回は子どもや料理初心者でも作りやすいように、面倒な下処理もなく、味付けもシンプルな炒め物です。
【材料】(1人分)
・卵 1個
・マヨネーズ 小さじ1
・しめじ 1/2パック
・玉ねぎ 1/2個
・ベーコン 35g
・オリーブオイル 小さじ1/2
・にんにくチューブ 1㎝くらい
・塩 適量
・こしょう 適量
【作り方】
1.玉ねぎは皮をむいて洗ってからスライスします。
2.しめじは石づきを取ってほぐしておきます。
3.ベーコンは1㎝幅くらいに切ります。
4.卵は溶きほぐして、マヨネーズを混ぜておきます。
5.フライパンににんにくチューブとオリーブオイル、ベーコン、玉ねぎを入れて火をつけます。
6.玉ねぎが半透明になったらしめじを入れます。
7.塩とこしょうを入れて味を整えます。
8.玉ねぎとしめじに火が通ったら、卵を回し入れ、大きく混ぜます。
9.卵に火が通ったらできあがりです。
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【卵としめじの炒め物の栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:312Kcal
タンパク質:13.1g
脂質:25.5g
糖質:6.4g
レチノール活性当量:116㎍
ビタミンD:3.2㎍
ビタミンB1:0.29㎎
ビタミンB2:0.34㎎
ビタミンB6:0.25㎎
ビタミンB12:0.8㎍
ビタミンC:18㎎
カルシウム:43㎎
鉄:1.4㎎
亜鉛:1.6㎎
食塩相当量:2.0g
卵としめじのまとめ
卵は栄養豊富な食品であり、アミノ酸スコア100の良質なタンパク質を含んでいます。
現在スーパーなどで一般的に売られているのはブナシメジで、ビタミンDや食物繊維を豊富に含みます。
どちらも比較的安価でいつでも購入できる食品であり、面倒な下処理などの必要がないため、日常的に使いやすい食材です。
食物繊維は現代の日本人に不足している栄養成分であり、必要十分なタンパク質を摂ることは健康を維持するために欠かせません。
しかし、毎日そのような栄養のバランスを考えて食事の用意をするのはなかなか難しいことです。
【まごころケア食】のお弁当は、栄養士が監修したメニューで、面倒な栄養計算や献立の組み合わせなどを考えることなく、栄養バランスの整ったお食事を摂ることができます。
ぜひお試しください。
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