ごはんにもお酒にも合う ピリ辛レシピ

ごはんにもお酒にも合う ピリ辛レシピ
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

ピリ辛とはどんな言葉?

「ピリ辛」という言葉は、いろいろな使われ方がされているのが現状のようです。

「ピリリと辛い」の意味で、唐辛子や胡椒がきいていて、ピリピリと刺激のあるような辛味の種類を指すこともあれば、「ちょっぴり辛い」の略として「少し辛い」の意味で使われることもあるようです。

辛味の種類

辛味をつける食材にはいくつかの種類があり、熱に強いものと熱に弱いものに分けることができます。

<熱に強い:加熱調理後も残る辛さ>

・唐辛子

唐辛子は南米が原産の植物で、辛みの成分はカプサイシンです。世界中に非常に多くの品種があり、産地によって辛みの強さや風味が異なります。

唐辛子は熟すにつれて、実の中にある種子をつけている部分にカプサイシンが蓄積して辛さが増していきます。

カプサイシンは中枢神経を刺激してアドレナリンというホルモンを分泌し、エネルギー代謝を促進する効果が期待できます。

カプサイシンの摂り過ぎは胃腸障害を引き起こす可能性があるため、特に小さい子供には注意が必要です。

・こしょう

こしょうはインドが原産の植物で、果実を原料としています。いくつかの種類があり、爽快な香りと刺激のある辛みが特徴です。

辛みの成分はピペリンで、抗菌作用や抗酸化作用があります。ピペリンは紫外線の影響によって辛味のない物質へ変化してしまうため、保存には注意が必要です。

・山椒

ミカン科の植物で、完熟した果実の外皮を乾燥させて粉末にしたものが粉山椒、新芽や若芽を木の芽、若い実は実山椒と呼ばれて利用されています。

しびれるような香りとさわやかな香りが特徴で、辛みの主な成分はサンショオールです。漢方薬の生薬としても利用され、胃腸の機能を高めたり、新陳代謝を活発にするなどの効果が期待できます。

<熱に弱い:揮発性で後に残らない辛さ>

・わさび

鼻に抜けるツーンとした辛みが特徴で、日本には古くから自生している植物です。

わさびの辛みのもとはシニグリンという成分で、わさびの細胞を壊すと水分とミロシナーゼという加水分解酵素によってアリルイソチオシアネートという辛み成分になります。

アリルイソチオシアネートには強い抗菌効果があります。

・からし

からしにはいくつかの種類があり、辛みのもととなるシニグリン、またはシナルビンという成分が、水分とミロシナーゼという加水分解酵素によってアリルイソチオシアネート、またはパラハイドロオキシアリルイソチオシアネートという辛み成分になります。

パラハイドロオキシアリルイソチオシアネートの方が揮発性が弱いので、辛みは穏やかです。

世界のピリ辛料理について

中国

世界三大料理のひとつといわれる中華料理ですが、その中華料理の中でも中国大陸の中央にある四川省で発展した四川料理は、香辛料を聞かせた辛い料理が多いのが特徴のひとつです。

特に山椒の実の一種である「花椒(ホアジャオ)」を使った痺れのある辛さは「麻辣(マーラー)」と呼ばれます。

韓国

韓国料理というとキムチを代表に、唐辛子を使った辛い料理のイメージがあります。

韓国では古くから、冬の寒さを耐えしのぐために肉が中心の食文化がありました。肉のくさみを消したり、辛い味付けで体を温める目的があったと考えられています。

近年では、韓国料理の辛さが増強傾向にあるといわれており、韓国料理のレシピ本に掲載されている唐辛子の使用量は、80年前と比較して6倍ともいわれています。

タイ

タイ料理も辛いイメージがありますが、実際は辛くない料理も多くあります。文化的に中国とインドの両方の影響を受けており、辛いタイ料理はインド料理の影響を受けていると考えられています。

タイは1年を通して暑い国なので、唐辛子のカプサイシンによる食欲増進や発汗によって体温を下げる効果の他、食品の防腐の目的もあると考えられますが、そもそもタイ人は辛い物を好む人が多いようで、唐辛子をしょう油につけた調味料が常備されており、好みで辛さを増して食べる人もいるそうです。

インド

インド料理は単純に辛いというよりも、唐辛子にスパイスを多用した複雑な辛さが特徴といえます。食品の防腐の目的の他、アーユルヴェーダの考え方によって、気候や食べる人の体調などによってスパイスの使い方を変えることもあります。また、インドの中でも地域によって辛みの強さが異なるようです。

メキシコ

メキシコ料理では、料理そのものが辛いというよりも、辛いソース(サルサ)を使うのが特徴のひとつです。ソースにはハバネロなど辛みの強い唐辛子を使ったものから、辛みのないものまで何種類もあり、料理によって使い分けて食べます。

ピリ辛の簡単おすすめレシピ

「ヤンニョム」とは韓国の合わせ調味料の総称で、漢字で「薬念」と書きます。

肉や魚に下味をつけたり、キムチやナムルなど野菜の味付けにも利用されます。

日本では「ヤンニョム」というと「辛い味噌」のイメージがありますが、必ずしも激辛の調味料というわけではなく、料理や食材によっていろいろな味や辛さのヤンニョムがあります。

【ヤンニョムチキン】

ヤンニョムチキン

【材料】(3人分)
・鶏もも肉      1枚 (400g)
・片栗粉       適量
・ごま油       小さじ2
・酒         大さじ1
・にんにくチューブ  小さじ1
・砂糖        小さじ1
・はちみつ      小さじ1
・コチュジャン    大さじ2
・豆板醤       小さじ1
・ケチャップ     大さじ1
・オイスターソース  大さじ1
・水         小さじ2
・いりごま      適量

【作り方】

1.鶏もも肉はスジや余分な脂肪をとり除き、食べやすい大きさに切り、こしょうを振っておきます。

2.ビニール袋に鶏肉と片栗粉を入れて振り、鶏肉に片栗粉をまぶします。

作り方②

3.調味料を全てよく混ぜておきます。

作り方③

4.フライパンにごま油を入れて火をつけます。余分な片栗粉をよく払ってから、鶏肉を皮目を下にしてフライパンに並べて焼きます。

作り方④

5.焼き色がついたら裏返して、ふたをして鶏肉に中まで火を通します。

作り方⑤

6.脂が多く出ている場合は、キッチンペーパーなどで拭き取っておきます。

7.3.で混ぜておいた調味料を入れ、鶏肉に絡めながら水分を飛ばします。

作り方⑦

8.いりごまを入れて全体にまぶしたらできあがりです。

作り方⑧

※辛さは、豆板醤の量で調節してください。

【ヤンニョムチキンの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。

エネルギー:583Kcal
カルシウム:78㎎
ビタミンD:0.8㎍
タンパク質:36.7g
鉄:2.2㎎
ビタミンB1:0.24㎎
脂質:36.4g
亜鉛:3.8㎎
ビタミンB2:0.35㎎
糖質:19.0g
ビタミンC:7㎎
ビタミンB6:0.57㎎
食塩相当量:3.8g
レチノール活性当量:87㎍
ビタミンB12:0.8㎍

ピリ辛レシピのまとめ

「ピリ辛」という言葉は「ピリリと辛い」や「ちょっぴり辛い」などの意味で使われています。ピリ辛料理は世界各国にあり、辛さの種類や辛みの強さはさまざまです。

暑い季節は特にピリ辛料理がピッタリです。レシピを参考に、お好みの辛さでピリ辛料理を楽しみましょう。

暑い季節には食欲が低下して、冷たいものやさっぱりとしたものに偏りがちですが、それでは夏バテの原因にもなりかねません。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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