目次
ニラとはどんな食材?
ニラはネギ科ネギ属の野菜で、古事記には「賀美良(かみら)」という名前でニラが登場します。
平安時代の薬物辞典である「本草和名」には「韮の和名は古美良(こみら)」と記されており、古くから親しまれていた植物のひとつですが、野菜として栽培されるようになったのは明治時代になってからです。
一般的な緑色の葉ニラは3~4月の春が旬で、7~9月頃には先端に白い花を咲かせます。この花芽も花ニラとして食用とされます。
また光を制限して軟白化させた黄ニラは、中華料理の食材として利用されます。
ニラの選び方と保存方法
根元を持ったときに葉先までピンと立ち、濃い緑色でつやがあるものを選びましょう。
葉の幅が広くて厚みがあり、茎が太すぎず、香りが強いものが良品です。
すぐに食べる場合は、洗ってから水分をきり、長さを半分に切ってからキッチンペーパーなどで包み、さらにラップで包んで冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
すぐに使わない場合は冷凍保存ができます。洗って水分をよく切ってから、使いやすい長さに切って冷凍用の保存袋などに入れ空気を抜いて冷凍しましょう。
細かく切ると断面が増えるため、香りが逃げやすくなります。細かく切って冷凍する場合は、使いやすい分量ごとにラップで包んでから、冷凍用の保存袋に入れて保存するとよいでしょう。
ニラの栄養と効果
・ビタミンE
強い抗酸化作用を持つビタミンで、血管や皮膚の老化を抑制する効果が期待されています。
また血流を促進する働きがあり、冷えが原因となる症状の改善にも有効です。
・ビタミンK
血液の正常な凝固にかかわっており、出血を止めるために必要です。
またカルシウムを骨に沈着させるためにも必要であり、骨の健康にも重要なビタミンです。
・葉酸
ビタミンB12とともに正常な赤血球を作るために必要です。
また、胎児の正常な成長のために重要であり、特に妊娠初期の女性には十分な摂取が勧められています。
・βカロテン
カロテノイド色素の一種で、強い抗酸化作用があります。
体内では必要に応じてビタミンAに変換されて、ビタミンAとして働きます。
・アリシン
アリシンはニラ特有のにおいの成分のひとつで、ネギ類に共通して含まれています。
殺菌効果があり、ビタミンB1の吸収を高めて疲労回復を助ける働きがあります。
白菜とはどんな食材?
白菜はチンゲン菜などと同じアブラナ属の野菜です。
現在一般的な白菜は、円筒型の結球するタイプの白菜ですが、日本で本格的に栽培され始めた当初は結球させるのが難しく、全国に結球した白菜が広まったのは大正から昭和初期と、比較的最近のことです。
白菜の選び方と保存方法
外葉はきれいな黄緑色で葉先までしっかりと巻いていて、白い部分にはつやがあり、持ったときにずっしりと重いものを選びましょう。
カットして売られているものは葉がみずみずしくて隙間なく詰まっており、断面が盛り上がっていないものが新鮮です。
丸ごとの白菜はキッチンペーパーで包んでからさらに新聞紙などで包み、日の当たらない冷暗所に立てて保存しましょう。
外側から葉をはがして使っていき、小さくなってきたら冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。
カットしてある白菜は、芯を切り取りラップで包んで冷蔵庫の野菜室に立てて保存しましょう。
白菜は冷凍することもできます。洗って水分をよくきってから、使いやすい大きさに切って冷凍用の保存袋に入れて空気を抜いて冷凍します。
汁物や鍋物など煮込む料理の場合は、凍ったまま使うことができます。
炒め物でも凍ったまま炒めることができますが、水分が出てくるので、片栗粉などでとろみをつけるとよいでしょう。
白菜の栄養と効果
白菜にはニラにも含まれているビタミンKや葉酸も多く含まれています。
・ビタミンB6
タンパク質の代謝にかかわり、皮膚や粘膜の健康を保つための必要です。
また神経伝達物質の合成や女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの代謝にもかかわっています。
・ビタミンC
ビタミンCは強い抗酸化作用を持つビタミンです。活性酸素から体を守り、生活習慣病などを予防する効果が期待されています。
また細胞同士をつなぐ役割があるコラーゲンの合成に必要で、血管や筋肉、関節、皮膚などを健康に保つために重要なビタミンです。
・カリウム
カリウムは体内でナトリウムとバランスをとって働いており、適切なカリウムの摂取によってナトリウムの排泄を促し、高血圧やむくみの予防効果が期待できます。
また筋肉の正常な収縮にもかかわっています。
ニラと白菜の炒め物レシピ
今回のレシピは、あらかじめ豚肉に片栗粉をまぶしておくことで、白菜から出る水分をまとめ、水っぽくなるのを防ぎます。
また白菜の芯をそぎ切りにすると火通りが早くなり、短時間で炒めることができます。
【ニラと白菜の炒め物】
【材料】(2人分)
・豚バラ薄切り肉 140g
・ニラ 1束(100g)
・白菜 200g
・片栗粉 小さじ1
・酒 小さじ2
・オイスターソース 大さじ1
・しょうゆ 小さじ1
・ごま油 小さじ1
・みりん 小さじ1
・塩 適量
・こしょう 適量
【作り方】
1.ニラは洗って水分をきり、3~4㎝くらいの食べやすい長さに切っておきます。
2.白菜は洗って水分をきってから白い真の部分と、やわらかい葉の部分を切り分け、芯の部分はそぎ切り、葉の部分は食べやすい大きさのざく切りにします。
3.豚バラ肉は食べやすい大きさに切ってから、片栗粉と酒をまぶしておきます。
4.フライパンにごま油を入れて火をつけます。フライパンが温まったら、豚バラ肉を入れて、ほぐしながら炒めます。
5.豚バラ肉の色が変わってきたら、白菜の芯を入れて炒めます。
6.白菜の芯に油がまわってしんなりとしてきたら、ニラと白菜の葉を加えて炒めます。
7.全体がなじんだら、みりん、しょう油、オイスターソースを加えて炒め合わせます。
8.最後に塩とこしょうで味を整えてできあがりです。
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【ニラと白菜の炒め物の栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:340Kcal
タンパク質:12.6g
脂質:27.0g
糖質:5.8g
レチノール活性当量:153㎍
ビタミンD:0.3㎍
ビタミンB1:0.42㎎
ビタミンB2:0.19㎎
ビタミンB6:0.32㎎
ビタミンB12:0.5㎍
ビタミンC:28㎎
カルシウム:69㎎
鉄:1.2㎎
亜鉛:1.8㎎
食塩相当量:1.7g
ニラと白菜レシピのまとめ
ニラは通年で出まわっていますが、本来は春が旬の野菜です。
白菜は、現在のような結球した白菜が一般的となったのは比較的最近のことで、どちらもビタミンKや葉酸などの栄養素を多く含んでいます。
白菜は丸ごと購入する方が良い状態で保存できますが、無駄なく使い切るのはなかなか難しいこともあります。
漬物にしたり冷凍保存するなど、工夫して上手に使い切りましょう。
【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。
単身や少人数の世帯では使いにくい食材も、無駄なくおいしく食べることができます。
栄養士が監修しており栄養バランスも整っていて、安心して食べることができますので、ぜひお試しください。
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