青もある!?大豆の栄養と効果|女性の味方

青もある!?大豆の栄養と効果|女性の味方
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

青や黄色などがある『大豆』とは

マメ目マメ科ダイズ属の一年草です。枝豆や乾燥大豆のように豆の状態で利用するほか、みそやしょう油、納豆、豆腐などさまざまに加工され、日本人の食生活に欠かせない食材のひとつです。

大豆の歴史

大豆は中国東北部が原産と考えられており、4000年前から栽培されていたといわれています。

日本には朝鮮半島を経由して約2000年前に伝来しました。古事記にはすでに「大豆」の文字が記されており、奈良時代に中国との往来が盛んになると、仏教の伝来とともに豆腐やみそ、しょう油、納豆などの大豆食品が発達しました。鎌倉時代には日本の各地で栽培が始まったようです。

仏教の普及によって肉食が禁じられたため、大豆や大豆の加工食品は貴重なタンパク源であったと考えられます。また大豆は米や麦、粟、稗とともに「五穀」と呼ばれ、大切にされてきた作物のひとつです。

古くから年中行事ではさまざまな願いや祈りが込められ、大豆が食べられてきました。現在でも大豆は、日本人の生活や食事と非常に深いかかわりがあります。

大豆の種類

・黄大豆

国内で最も生産量が多い、一般的な大豆です。豆腐やみそ、納豆などの大豆加工食品は、ほとんどが黄大豆の中粒種、小粒種から作られています。用途に応じて品種改良も盛んに行われています。

・青大豆

皮が淡い緑色の大豆です。緑色のうぐいすきな粉は青大豆から作られています。近年は豆腐や納豆の原料としても使われています。

・黒大豆

黒豆とも呼ばれ、煮豆がよく知られている食べ方です。黒豆茶の原料や、近年は豆腐や納豆の原料としても使われています。

・赤大豆

小豆に似た色をした大豆です。生産量が少ない種類です。

・茶大豆

こげ茶色の大豆です。皮がやわらかく、豆特有のにおいが少ないといわれます。

・白大豆

黄大豆よりも白っぽい色の大豆を指して「白大豆」と呼びます。

・鞍掛豆(くらかけまめ)

青大豆の一部が黒くなっており、やや扁平な形です。海苔に似た味や香りがあります。

大豆の機能性成分

大豆には多くの機能性成分が含まれており、それぞれに健康効果が期待されています。

・大豆レシチン

レシチンはリン脂質の一種で、細胞膜の主成分となるものです。血中のコレステロールを低下する作用が期待されています。

・大豆オリゴ糖

ラフィノース、スタキオースなどのオリゴ糖が含まれています。腸内のビフィズス菌のエサとなって、ビフィズス菌を増殖させる作用があります。

・大豆サポニン

抗酸化作用によって活性酸素を除去する効果や、LDL­-コレステロールなど血中脂質を低下させる効果によって、動脈硬化や心筋梗塞、脳梗塞などの予防に役立つと考えられます。

・大豆イソフラボン

女性ホルモンのエストロゲンに似た構造をしていることで、エストロゲン様の働きをすると考えられています。加齢とともに減少するエストロゲンによって発症する、更年期の不快症状の緩和や骨粗しょう症の予防に効果があります。

大豆に含まれる栄養

タンパク質

大豆に含まれるタンパク質はアミノ酸スコアが100であり、体内で合成が難しい必須アミノ酸をバランスよく含んでいる良質のタンパク質です。さらに大豆は脂質量が少ないので、肉よりも摂取カロリーを抑えて良質なタンパク質が摂取できるといえます。

ビタミンE

血行を促進し、ホルモンバランスを整える効果があります。血流が改善することで、肩こりや冷え性などの改善に役立ちます。また抗酸化作用によって血管の健康を保ち、体内で発生する過酸化脂質の増加を抑制する効果もあります。

ビタミンK

血液凝固因子の合成に必要な補酵素として働きます。またカルシウムを骨にとり込む作用を持つタンパク質の合成にも必要です。

ビタミンB群

大豆にはビタミンB群に属するビタミンがバランスよく含まれています。ビタミンB群には、エネルギー代謝に必要な酵素の補酵素としての働きがあります。お互いに作用しあって活性型に変化するので、ビタミンB群は単体よりもバランスよく摂ることが理想的といえます。

カルシウム

体内のカルシウムのほとんどは骨と歯に存在しています。一度に吸収できるカルシウム量は限られているため、毎日続けて摂取する必要があります。

鉄は赤血球の材料になり、全身に酸素を運ぶ重要な働きがあります。不足すると鉄欠乏性貧血の原因となります。成長期の子供や月経のある女性、運動習慣のある人は特に意識的に摂りたいミネラルのひとつです。

亜鉛

亜鉛は谷内でつくることができないため、食事から摂る必要があります。酵素の構成成分となったり、酵素反応の活性化、ホルモンの合成や分泌、タンパク質やDNAの合成、免疫反応の調節など、さまざまな働きがあります。

薬膳の効果

虚弱体質の改善や消化不良、腹部の膨満感などによいといわれます。水分代謝を改善するので、汗や尿が出にくいときや、むくみにも有効です。

大豆のおすすめレシピ

乾燥大豆は保存性が高く数年の長期保存が可能ですが、下処理が必要です。

水煮大豆や蒸し大豆の缶詰やレトルトパウチの商品は、開封してすぐに使え、未開封であれば長期保存が可能なものもあるので常備しておくと便利です。

缶詰やレトルトパックの商品を開封後使い切れない場合は、清潔な容器に入れ替えて冷蔵庫で保存し、できるだけ早く食べきりましょう。

汁気をきってから使いやすい分量に分けてラップで包み、冷凍保存用のチャック袋などに入れて冷凍することもできます。煮物や汁物には凍ったままでも使うことができますが、食感が変わることがあります。

【大豆と干ししいたけの煮物】

大豆と干ししいたけの煮物

【材料】(作りやすい分量)

・乾燥大豆     200g
・干ししいたけ   3~5個
・砂糖       小さじ2
・酒        大さじ2
・みりん      大さじ2
・しょう油     大さじ2

【作り方】

1.乾燥大豆は軽く水で洗ってから、たっぷりの水に一晩浸けておきます。干ししいたけもたっぷりの水に浸けて戻しておきます。

作り方①

2.大豆を鍋(圧力鍋)に入れ、たっぷりの水でゆでこぼします。

3.ざるにあげて水でアクを洗い流します。圧力鍋も洗ってから大豆を鍋にもどし、水を入れてふたをして加熱します。圧力がかかってから5分加熱して火を止めます。

4.干ししいたけは石づきをとってから、適当な大きさに切っておきます。大豆と大きさを合わせてさいの目に切ってもよいですし、スライスでも大丈夫です。食べやすい形にそろえて切っておきましょう。戻し汁も使うので、捨てずにとっておきます。

作り方④

5.十分に圧力が下がったらふたを開け、大豆がやわらかくなったのを確認します。干ししいたけと戻し汁を鍋に入れ、調味料を入れます。大豆がひたひたになるように水を足して、ふたをとったまま再び加熱します。あまりグラグラと煮立てないように火加減を調節します。

作り方⑤

6.途中で何度かかき混ぜ、煮汁が少なくなるまで煮たらできあがりです。

※今回は、そのまま他のお料理に混ぜて使うことができるように甘味は控えめです。お好みで調味料の量を調節してください。

※圧力鍋の大きさによって、一度に加熱できる材料の量が異なります。材料や水分の入れ過ぎは、圧力がかかったときに危険なことがあるので、圧力鍋の大きさと調理できる食材の量などを確認してから調理してください。

大豆レシピのまとめ

大豆は良質のタンパク質源となるほか、ビタミンやミネラル類もバランスよく豊富に含まれています。さらに健康の維持に有効な機能性成分を含み、毎日摂りたい食材のひとつです。

大豆は豆としてだけでなく、納豆や豆腐などの加工品も利用することで、飽きずに毎日摂りやすい食材のひとつといえますが、何種類も冷蔵庫に常備して無駄なく食べきるのも大変です。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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