種類も辛さもいろいろ 唐辛子の効果

種類も辛さもいろいろ 唐辛子の効果

唐辛子とは

唐辛子はナス科トウガラシ属の多年草(日本を含む温帯では一年草)で、果実を香辛料として利用します。

唐辛子の歴史

原産地は中南米で、メキシコでは紀元前6500~5000年頃には食用とされていたといわれています。ヨーロッパに広く知られるようになったのは15世紀頃、コロンブスが第一回航海のときに西インド諸島で発見し、胡椒と間違えて持ち帰ったのが唐辛子といわれています。日本に伝わった経緯には諸説あり正確にはわかっていませんが、戦国時代から安土桃山時代に伝わったと考えられています。当初は食用ではなく観賞用や毒薬、足袋のつま先に入れて霜焼け止めとして用いられていました。江戸時代になると唐辛子は人気の野菜となり、七味唐辛子が生まれたのもこの頃といわれています。

唐辛子の種類

・鷹の爪
赤唐辛子の中で、枝から上に向かって立つように生るものの総称です。
・弥平とうがらし
滋賀県湖南市下田地域で100年も前から作られてきた唐辛子です。長さは5㎝前後で、ニンジンのようなオレンジ色をしています。種子の周囲が辛味が強く、鷹の爪の2倍の辛さがあるといわれます。
・ドラゴンズ・ブレス・チリ
イギリスのウェールズで品種開発された唐辛子で、2017年に最も辛い唐辛子としてギネス世界記録に登録されています。その辛さは「食用には向かない」といわれるほどで、辛味成分から抽出したオイルを麻酔薬に利用できないかという研究がされているそうです。
・ハラペーニョ
メキシコの辛い青唐辛子で、緑色のタバスコの原料にも使われます。通常は青唐辛子として収穫されますが、熟すと赤くなり辛さも増します。
・ハバネロ
メキシコのユカタン半島が主な産地で、ブラジルやアメリカなどでも作られています。朱
色がかったオレンジ色で丸みがあり、小型のピーマンのような形です。辛味はとても強く、チリソースの材料としても使われます。
・ブートジョロキア
主にバングラディシュで作られている唐辛子で強烈な辛さを持ち、ゴーストペッパーとも呼ばれます。収穫の際にもゴム手袋が必要なほどで、その辛さが有名となり世界各地で栽培されるようになっています。

唐辛子のスパイスの種類

唐辛子から作られたスパイスも、多くの種類が市販されています。
・チリペッパー
乾燥した赤唐辛子で作られます。他のスパイスやハーブがブレンドされていることもあります。
・レッドペッパー
乾燥した赤唐辛子と焙煎した赤唐辛子をブレンドしています。辛味に加えて香ばしい香りが特徴です。他のスパイスやハーブがブレンドされていることもあります。
・カイエンペッパー
カイエン種と呼ばれる唐辛子で作られます。カイエン種とは辛味が強く、全長10~25㎝程度の見た目が細長い唐辛子の総称です。
・韓国唐辛子
辛味は少なく甘味があり、特有の風味が特徴です。
・ハバネロペッパー
強い辛味が最大の特徴で、刺激が強いので使う量に注意が必要です。手についたときはすぐに手を洗い、目や顔につかないように気をつけましょう。また小さな子どもが誤って触れないよう、手の届かない場所に保管するようにしましょう。
・ハラペーニョペッパー
メキシコ料理には欠かせない青唐辛子のスパイスです。

カプサイシンの効果

唐辛子の辛味の成分はカプサイシンです。胡椒に含まれるピペリンや山椒に含まれるサンショオールなどもカプサイシンの仲間です。カプサイシンはアドレナリンの分泌を促進し、脂肪分解酵素のリパーゼが活性化されて脂肪を燃焼しやすくします。エネルギー代謝の効率がよくなるため、肥満を予防する効果が期待できます。またエネルギー代謝が活発になることで体温が上昇し、血管が拡張して血流を改善する効果も期待できます。カプサイシンを適量摂取することでだ液や胃液の分泌を促進し、食欲を増進します。また辛味を利用することで料理中の塩分を減らすことができ、減塩の効果もあります。ただし、唐辛子は過剰に摂取すると胃腸の粘膜が傷ついたり、下痢をすることがあります。また、アドレナリンの分泌が促進されることで心拍数や血圧が上昇し、心臓に負担がかかる可能性があるため、健康効果を得るには適量の摂取が大切といえます。

唐辛子の栄養

ビタミンE

ビタミンEには強い抗酸化作用があります。活性酸素を抑制し、動脈硬化や心筋梗塞など生活習慣病の予防に役立ちます。また血管を酸化から守り健康な状態に保つ働きもあり、血行を良くすることで美肌にも効果が期待できます。

ビタミンB6

ビタミンB6は水溶性のビタミンで、アミノ酸の代謝や再合成の他、脂質の代謝にもかかわりエネルギーを産生します。神経伝達物質の生成や神経を正常に保つ働きもあります。不足すると食欲減退や免疫力低下のほか、精神的に不安定になることもあります。

薬膳の効果

体内の冷えを取り、温める作用があります。血の巡りを良くして胃腸の冷えを取り、消化を促進して食欲を増進します。痛みやしもやけを改善する効果もあります。また唐辛子は蕃椒(ばんしょう)という生薬としても用いられ、健胃や発汗の効果があります。

唐辛子のレシピ

多くの唐辛子は種の周りの胎座という部分に強い辛味があるので、種とその周囲を取り除くことで辛味はやわらぎます。細かく切るほど辛味は強く出るので、辛味を抑えたいときには丸ごと使いましょう。唐辛子の辛味成分であるカプサイシンは油に溶けやすいため、唐辛子を油で炒めると辛味やうま味が増します。高温よりも100℃程度のときに最もよく辛味が溶けだすため、弱火で焦げないようにゆっくり加熱しましょう。

【きゅうりのピリ辛炒め】

きゅうりのピリ辛炒め

【材料】(2~3人分)
・きゅうり       2本
・豚肉         160g
・生姜チューブ     1㎝くらい
・酒          大さじ1
・しょうゆ       小さじ1
・唐辛子        1~2本
・にんにく       2かけ
・豆板醤        小さじ1/2
・ごま油        大さじ1
・塩          小さじ1/2

【作り方】
1.豚肉は食べやすい大きさに切ってから、生姜チューブと酒、しょうゆで下味をつけておきます。
2.唐辛子は種を取り、輪切りにします。キッチンばさみで切ると便利です。
3.にんにくはみじん切りにします。
4.きゅうりは洗って水分を拭き取り、すりこ木などで軽くたたいてから4等分し、さらに縦4つに割ります。

作り方4

5.フライパンににんにくと唐辛子、豆板醤を入れて火をつけます。にんにくの香りがしてきたら豚肉を炒めます。

作り方5

6.豚肉に火が通ったらきゅうりを入れ、炒め合わせます。

作り方6

7.きゅうりが温まったら塩を入れて味をととのえてできあがりです。

まとめ

唐辛子はその果実を香辛料として使用します。種類が豊富で、その辛さも幅広くあります。
辛さの主な成分はカプサイシンで、適量を摂取することでさまざまな健康効果が期待できますが、摂り過ぎると健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。適量を用いて唐辛子の辛味とうま味を上手に利用し、健康の維持・増進に役立てましょう。

株式会社シルバーライフの【まごころケア食】では、管理栄養士が考えたバランスの良いお食事をご提供しております。健康な毎日のためにぜひお役立てください。

記事一覧へ戻る