伝統野菜 色白うどの栄養

伝統野菜 色白うどの栄養

うどとは

うどは朝鮮ニンジンやタラの芽と同じウコギ科の植物で、数少ない日本が原産の野菜です。山野に自生するうどは緑色ですが、栽培される軟白うどは光の入らない室(むろ)で育てるため、白い色をしています。特有の香りと苦み、シャキシャキした食感が特徴です。

うどの歴史

うど栽培の発祥は京都周辺と考えられており、古くから食べられていました。奈良時代の遺跡からは「独活(うど)」と書かれた木簡がみつかっており、平安京の貴族たちにも珍重されていたようです。その後愛知に伝わり、徐々に全国に広がりました。東京うどの栽培が始まったのは江戸時代以降といわれ、初物を好む江戸っ子にとって春の訪れを感じる粋な楽しみのひとつでした。東京の立川でうどの生産が始まったのは、養蚕が衰退した昭和20年代以降で、本格的に生産されるようになったのは昭和30年代に入ってからです。冬場の農閑期の貴重な収入源として小平や国分寺を経て立川に伝わりましたが、立川の地質がうど栽培に適していたため、立川が最も盛んに生産されるようになりました。

うどの種類

・うど(軟白うど)
一般的に流通しているうどの多くは軟白栽培されたものです。栽培時に日光を当てないことで全体的に白くなりますが、部分的にピンク色になることがあります。特有の香りがありますが、山うどと比べると苦味は穏やかです。
・山うど
野生のうど、または軟白うどに日光を当てて緑化したものが山うどです。軟白うどに比べて香りや風味が強く、苦みやアクも多めです。野生の山うどは、茎の部分も緑色になっています。

「独活の大木」とは?

「独活の大木」という慣用句は、体が大きくて立派でも、何も役に立たない人の例えとして使われます。うどは決して大木にはなりませんが、2m程度まで成長するといわれます。しかし大きくなると食用にはできず、かといってやわらかく強度はないため木材としても使用できないことから、役に立たない者の例えとされるようになりました。しかし、食用として適した時期に収穫されたうどは捨てるところがなく、皮まで全て食べることができるので、実際にはとても効率のよい野菜です。

うどの栄養

カリウム

カリウムは、人の体内では多くが細胞内液に存在しています。細胞外液に存在するナトリウムとバランスをとって細胞の浸透圧を維持したり、血圧を調整するなどの恒常性の維持に非常に重要なミネラルです。また腎臓でのナトリウムの再吸収を抑制して尿中の排泄を促進するため、血圧を下げる効果があります。

葉酸

水溶性ビタミンで、ビタミンB群の仲間です。ビタミンB12とともに赤血球の生産を助ける働きがあります。またDNAやRNAなどの核酸やタンパク質の生合成を促進し細胞の生産や再生を助けるので、成長期には重要なビタミンです。とくに胎児には重要な栄養成分であるため、妊婦が葉酸を十分に摂取することで胎児の先天異常である神経管閉鎖障害の予防に役立ちます。

アスパラギン酸

アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、エネルギー源として最も利用されやすいアミノ酸のひとつであり、栄養剤にも多く含まれています。脳の神経伝達物質でもあり、体や脳の疲労回復効果が期待できます。また体内の有害物質の排泄を助ける働きがあります。

クロロゲン酸

うどの苦みや渋みの成分のひとつで、ポリフェノールの一種です。抗酸化作用によって活性酸素を抑制して血管拡張因子の働きを助けることから、血管の収縮・拡張のバランスを整えて血圧を適正に保つ効果が期待できると考えられています。また、がん細胞の発生を抑制する効果も期待されています。

ジテルペンアルデヒド

うどの香りの成分のひとつです。血流を促進し、疲労回復に効果が期待できます。

薬膳の効果

ひき始めの風邪や、風邪による頭痛、鼻炎などを緩和する作用があります。むくみや湿疹の改善、足腰の冷えや肩こり、関節痛などにも有効です。

うどのレシピ

茎は太めで、穂先まで張りがあるものを選びましょう。全体にうぶ毛が密生しているものが良品です。穂先がしおれていたり、茎の色が変わっているものは鮮度が落ちている可能性があるので避けましょう。山うどは茎が短めで、香りが強いものを選びましょう。うどは時間の経過とともにアクや苦味が増えるため。購入後はできるだけその日のうちに調理した方がおいしく食べることができます。保存するときは新聞紙などに包んでから、冷暗所か冷蔵庫の野菜室に入れましょう。軟白うどは、光にあたると硬くなることがあるので注意しましょう。

【うどのきんぴらとうどの酢みそかけ】

うどのきんぴらとうどの酢みそかけ

【材料】(作りやすい分量)
・うど       2本
<きんぴら>
・ごま油      小さじ1
・酒        大さじ1
・砂糖       小さじ1
・しょう油     小さじ2
・白ごま      適量
<酢みそ和え>
・酢        大さじ1
・みそ       大さじ1
・砂糖       小さじ1
・かつお節     ひとつまみ

【作り方】
1.うどは根元を切り落とし、脇から出ている細い茎と穂先を切り分けます。それぞれ流水で洗います。

作り方1

2.太い茎は節の部分で切り、皮を厚めにむきます。皮は縦方向に包丁を入れてむきます。

作り方2

3.切ったうどは酢水(水400mlに酢大さじ1)に5~10分くらい浸けておきます。あまり長時間漬けていると水っぽくなるので注意しましょう。
4.皮と脇から出ている細い茎できんぴらを作ります。厚めにむいた皮は千切りにします。細い茎は皮とサイズを合わせて斜め切りにします。
5.フライパンにごま油を入れて火をつけ、フライパンが温まったらうどを入れて炒めます。

作り方5

6.全体に油がまわったら、酒と砂糖を入れます。
7.しょう油を入れてさらに炒めて白ごまを加え、汁けがなくなったらできあがりです。

作り方7-1

作り方7-2

8.太い茎の中心部と穂先で酢みそ和えを作ります。穂先は食べやすい大きさに割り、太い茎の中心部は短冊切りにします。

作り方8

9.鍋にお湯を沸かしてうどをゆがきます。好みのかたさになったらざるにあげて、そのまま冷まします。
10.うどが冷めたらお皿に盛り付け、酢、みそ、砂糖、かつお節をよく混ぜてからうどにかけてできあがりです。

作り方10

まとめ

うどは、数少ない日本原産の野菜です。山うどと軟白うどがあり、一般的なのは軟白うどです。軟白うどは室の中で日光に当てずに栽培されるため、全体に白い色になります。古くから江戸で栽培されており、現在も東京の立川周辺が特産の伝統野菜です。初春が旬なので、店頭でみかけたらぜひ食べてみましょう。

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