目次
かぶとはどんな食材?
かぶはアブラナ科アブラナ属の野菜で、一般的に「根」と呼ばれる白い部分は正確には根ではなく、「胚軸」と呼ばれる双葉と根の間の茎にあたる部分です。
春の七草の「すずな」はかぶのことで、日本では古くから食用として栽培されてきました。
かぶの選び方と保存方法
・選び方
皮にハリとつやがあって、重みのあるものを選びましょう。葉は鮮やかな緑色でみずみずしく、根と茎とのつなぎ目が変色していないものが新鮮です。
・保存方法
葉がついたままだと水分を奪われてしまうため、購入後はすぐに葉を切り落としましょう。
根の部分は、キッチンペーパーなどで包みポリ袋に入れてから冷蔵庫の野菜室で保存します。
日持ちは長くないので数日中に使い切るようにしましょう。葉はキッチンペーパーで包んでからラップで包み冷蔵庫で保存します。
葉は日持ちしないので、できれば購入後すぐに使う方が、良い状態で食べることができます。
・冷凍保存
かぶは冷凍しておくことができます。根の部分は、茎が残らないように切り落とします。
洗ってから水分をよくふきとり、使いやすい大きさに切って、冷凍用の保存袋に入れて冷凍しましょう。
葉は洗って水分をよくふきとり使いやすい大きさに切って、茎と葉先に分けて冷凍用の保存袋に入れて冷凍します。
使うときはどちらも凍ったまま、生のときと同じように加熱調理できます。
かぶの繊維
食べごろに収穫された新鮮なかぶには強い繊維はありませんが、成長しすぎたものや、収穫後に時間が経ったものでは、太い繊維が目立つようになります。
繊維が強いかぶの場合は皮を厚くむきましょう。厚くむいた皮は、繊維を断ち切る方向でスライスし、きんぴらなどにすると、おいしく食べることができます。
スープとはどんな料理?
日本では、日本の「汁物」にあたる料理を指してスープと呼びます。
欧米では、肉や魚、野菜などの食材を煮込んだポトフやブイヤベースなど、日本の「鍋物」に近い料理もスープと呼びます。
ミルクスープ
日本では、ベースとなるだしの種類や作り方に決まりはなく、牛乳を使った汁物を広くミルクスープと呼んでいるようです。
欧米では牛乳や生クリームを使い、小麦粉などでとろみをつけたスープがあります。
イギリスで古くから作られている「フィッシュチャウダー」は、牛乳を使って魚のアラや骨を煮てだしをとり、じゃがいもやにんじん、玉ねぎなどの野菜を1㎝角くらいに切って加え、魚の切り身と一緒に煮込みます。
スープというよりは煮込み料理に近いもので、魚の臭みなどをとるために牛乳を利用したと考えられます。
日本でもなじみのあるクラムチャウダーは、アメリカで生まれた歴史のある食べ物です。
日本では「あさりを使ったミルクスープ」のイメージですが、「チャウダー」の語源は「大鍋で煮込んだ」というフランス語にあり、必ずしもミルクスープではなく、地域によってはトマトソースを加えたクラムチャウダーもあります。
かぶに含まれる栄養
かぶは淡色野菜ですが、かぶの葉は緑黄色野菜に分類され栄養豊富です。
かぶ(白い部分)
・ビタミンB6
タンパク質の分解や合成にかかわっており、皮膚や粘膜の健康維持に必要です。また神経伝達物質の合成にも必要であり、ホルモンのバランスを整える働きもあります。
・葉酸
ビタミンB12とともに赤血球の形成を助けます。また胎児の正常な発達には欠かせないビタミンであり、妊娠初期や授乳中の女性では必要量が増加します。
・ビタミンC
抗酸化作用を持つビタミンで、皮膚や粘膜の健康維持を助け、免疫力を高める効果も期待できます。ストレスに対しての抵抗力を高める効果もあるといわれています。
・カリウム
体内の余分なナトリウムの排泄を促す働きがあり、高血圧の予防に効果的です。カリウムとナトリウムが適正なバランスをとることで体内の水分量を調節するため、むくみの予防や解消にもつながります。
・アミラーゼ
かぶにはアミラーゼというでんぷんを分解する酵素が含まれています。
アミラーゼが消化を助け、胃酸をコントロールすることで、胃もたれや胸やけを予防する効果が期待できます。
かぶの葉
かぶの根の部分に多く含まれている葉酸やビタミンCは、かぶの葉にも含まれています。
・βカロテン
かぶの葉はβカロテンを多く含むので、緑黄色野菜に分類されます。βカロテンはカロテノイドの一種で、強い抗酸化作用を持ちます。
体内では必要に応じてビタミンAに変換されてビタミンAとして働きます。粘膜や皮膚の健康を維持したり、正常な視機能の維持に役立ちます。
・ビタミンK
血液の凝固にかかわり、出血を止めるために必要なビタミンです。
またカルシウムが骨に沈着するのを促進する働きもあるため、骨の健康にも必要です。ビタミンKは脂溶性のビタミンであり、油で調理することで吸収率が高まります。
かぶのミルクスープレシピ
かぶはアクやくせが少ないのでそのままスープに入れることができ、ミルクスープにぴったりです。
大きめに切ると煮崩れしにくくなりますが、あえて小さめに切って煮崩しても、スープに甘みが出ておいしいミルクスープになります。
【かぶのミルクスープ】
【材料】(3人分)
・小かぶ 4個(150gくらい)
・ベーコン 35g
・しめじ 1/2パック
・にんにくチューブ 1㎝くらい
・オリーブオイル 小さじ1/2
・コンソメ 小さじ1/2
・牛乳 300ml
・こしょう 適量
・塩 適量
【作り方】
1.かぶは洗って葉を切ってから皮をむきます。かぶは6等分くらいのくし切り、葉もきざんでおきます。
2.ベーコンは1㎝幅くらいに切り、しめじは石づきを切り落としてほぐします。
3.鍋にベーコンとにんにくチューブ、オリーブオイルを入れて炒めます。
4.かぶを入れて炒めます。
5.しめじとかぶの葉を入れ、油がまわったら水500ml(分量外)を入れます。沸騰したらあくをすくい、火加減を調整してコンソメを入れます。
6.かぶに火が通ったら牛乳を入れ、温まったら塩とこしょうで味をととのえてできあがりです。
※かぶの大きさによって食べやすい大きさに切りましょう。
※加える水の量は、材料がかぶるくらいの量を目安に、鍋の大きさによって調節してください。
※牛乳を入れたらあまり煮立てないようにしましょう。
【かぶのミルクスープの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。
エネルギー:136Kcal
タンパク質:5.9g
脂質:9.2g
糖質:6.5g
レチノール活性当量:66㎍
ビタミンD:0.4㎍
ビタミンB1:0.14㎎
ビタミンB2:0.23㎎
ビタミンB6:0.11㎎
ビタミンB12:0.4㎍
ビタミンC:20㎎
カルシウム:148㎎
鉄:0.5㎎
亜鉛:0.8㎎
食塩相当量:1.0g
かぶスープレシピのまとめ
かぶはアブラナ科アブラナ属の野菜で、古くから食用されています。根の部分は淡色野菜、葉の部分は緑黄色野菜に分類されます。
かぶにはアミラーゼが含まれており、消化を助ける働きもあるといわれています。
アクやくせが少ないので下処理の必要がなく、そのままスープの具として利用でき、ミルクとの相性もぴったりです。
【まごころケア食】のお弁当は季節の食材を利用し、管理栄養士が監修した栄養バランスの整ったお弁当です。
冷凍のお弁当なので、電子レンジで温めるだけでいつでも食べることができます。ぜひお試しください。
記事一覧へ戻る