じゃがいもとベーコンを使って作る濃厚肉じゃが

じゃがいもとベーコンを使って作る濃厚肉じゃが
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

肉じゃがとは

肉じゃがは和食の煮込み料理のひとつで、肉とじゃがいも、玉ねぎなどの食材を、しょう油と砂糖、みりんなどの調味料を加えて煮たものです。

肉じゃがに適したじゃがいもとは

じゃがいもは肉じゃがには欠かせない食材ですが、肉じゃがに決まった種類のじゃがいもはありません。

じゃがいもには煮崩れしにくい粘質系のじゃがいもと、ホクホクした粉質系のじゃがいもがあります。

それぞれの特徴を生かして作ることで、どのじゃがいもを使ってもおいしい肉じゃがができます。

・粘質系のじゃがいも

粘質系のじゃがいもは含まれているでんぷんの量が少ないため、煮崩れしにくくしっとりとした食感があります。

代表的な種類はメークインで、他にもとうや、ニシユタカなどがあります。

・粉質系のじゃがいも

粉質系のじゃがいもは含まれているでんぷんの量が多く、加熱することでホクホクとした食感になるのが特徴です。代表的な種類は男爵、キタアカリなどです。

・中間のじゃがいも

でんぷんの量が粘質系と粉質系の中間であり、ホクホクした食感もありながら、比較的煮崩れしにくいといわれる種類です。

十勝こがね、北海こがね、インカのめざめなどがあります。

肉じゃがに使う肉の種類

肉じゃがに使う肉の種類にも特に決まりはなく、牛肉、豚肉、鶏肉、どの肉を使ってもおいしく作ることができます。

家庭で作られている肉じゃがには各家庭の好みだけではなく、地域性があるという調査結果があります。

愛知を境に東側は豚肉、西側は牛肉を使う傾向があり、西側でも鹿児島と宮崎、沖縄では豚肉で作ることが多いそうです。

一般的には牛肉や豚肉の薄切り肉を使うことが多いですが、ひき肉やかたまり肉を使ってもおいしく作ることができます。

肉じゃがの味付け

基本の肉じゃがはしょう油に砂糖やみりんを加えた味付けですが、いろいろな味付けでアレンジを楽しむことができます。

基本のしょう油味に、オイスターソースやケチャップ、ウスターソースなどをちょい足しするだけでも違った味わいになりますし、しょう油の代わりにみそを使ったり、コチュジャンやカレー粉などを加えるのもおすすめです。

じゃがいもの煮崩れのメカニズム

じゃがいもに含まれるでんぷんは加熱されると糊化して膨張し、細胞が球形化します。

それによって細胞と細胞をつないでいるペクチンが溶出して細胞同士が離れやすくなるため、でんぷんの含有量が多いじゃがいもほど煮崩れしやすいことになります。

粘質系のじゃがいもの代表ともいえるメークインは含まれているでんぷんの数が少なく、ペクチンが溶出しにくいため煮崩れしにくいと考えられますが、同じ粘質系のじゃがいもでも生育環境によって含まれるでんぷん量は変化するといわれます。

じゃがいもの煮崩れを防ぐ方法

 ・水にさらす

じゃがいもを切ったあと水にさらすことで、でんぷんが水中に流出します

。含まれるでんぷん量を減らすことで煮崩れ防止になりますが、ビタミンCなど水溶性の栄養素も流出するため、水にさらすのは短時間にしましょう。

・材料の切り方

じゃがいもの切断面が大きいほど、火通りがよくなるため加熱時間を短くすることができ、煮崩れ防止につながると考えられます。

ただし切り方によって角が多くなると、角から崩れて煮汁が濁ることがあります。

一緒に煮る食材は火通りを考えた大きさに切りましょう。玉ねぎはすぐに煮えるため大き目のくし切り、にんじんはじゃがいもより小さめの乱切りにすると火通りが均一になり、加熱時間を短縮できます。

・低温から煮る

じゃがいもは60~70℃の温度帯で硬化現象が起きます。

この温度帯を長めに経過することでじゃがいもはかたくなるため、煮汁は常温以下の温度から煮始めるようにすると煮崩れにくくなると考えられます。

また砂糖にはじゃがいもをかたくする作用があり、食塩にはじゃがいもをやわらかくする作用があります。

初めに砂糖を加えて数分煮てからしょう油を加えると煮崩れしにくいと考えられます。

・動かさない

どの種類のじゃがいもでも、強火でグラグラと煮立てると煮崩れしやすくなります。

鍋で煮ている間は落し蓋をして、煮汁の中で食材が動かないようにしましょう。

頻回に混ぜるのは避け、じゃがいもが煮え始めたらできるだけ触らないようにしましょう。

・電子レンジを使う

じゃがいもをあらかじめ電子レンジで加熱しておき、煮汁の中で加熱する時間を短縮することで煮崩れを防ぐ方法です。

お好みの大きさに切ったじゃがいもを、電子レンジで竹串が刺さる程度に加熱しておきます。

加熱のし過ぎには注意しましょう。

その他の材料は通常と同じように調理し、にんじんなどが煮えたタイミングでじゃがいもを加えます。

じゃがいもが煮汁に浸るように入れて、落とし蓋をして数分煮てから火を止め、味を含ませましょう。

ベーコンの肉じゃが

ベーコンは塩漬けした豚肉の加工製品です。今回はブロックのベーコンを切って使いましたが、薄切りベーコンでも同じように作ることができます。

ベーコンに塩分があるため、しょう油の量は味をみながら調節してください。

【洋風肉じゃが】

洋風肉じゃが

【材料】(3~4人分)
・じゃがいも      300g
・にんじん       80g
・玉ねぎ        200g
・ベーコン(ブロック) 200g
・酒          50ml
・みりん風調味料    大さじ1
・顆粒 コンソメ     小さじ1
・はちみつ       大さじ1
・しょう油       小さじ1

【作り方】

①じゃがいもは洗って皮をむき、1/4~1/6くらいの大きさに切ります。

作り方①

②にんじんは洗って、じゃがいもより小さめの乱切りにします。

作り方②

③玉ねぎは皮をむいて洗ってから、くし切りにします。

作り方③

④ベーコンは親指大くらいの大きさに切ります。

作り方④

⑤鍋にベーコンを入れて、焼き色がつくまで炒めます。多少焦げても大丈夫ですが、焦げつくのが心配な場合は少量の油を入れて炒めましょう。

作り方⑤

⑥ベーコンに焼き色がついたらにんじんと玉ねぎを入れて炒めます。

作り方⑥

⑦水150ml(分量外)と料理酒、みりん風調味料、はちみつを入れて煮ます。煮立ってあくが出てきたらあくをすくいましょう。

作り方⑦

⑧じゃがいもを入れて軽く混ぜます。

作り方⑧

⑨しょう油を加えたら火を弱め、落とし蓋をしてにんじんやじゃがいもがやわらかくなるまで煮ます。

作り方⑨

⑩食材が煮えて、煮汁が減ったらできあがりです。

作り方⑩

まとめ

肉じゃがは、じゃがいもと肉をしょう油と砂糖などで味付けした和食の煮物です。

使用するじゃがいもにも肉にも決まった種類はなく、お好みのものを使っておいしく作ることができます。

じゃがいもが煮崩れずに煮あがると、煮汁が濁らず仕上がりがきれいになります。

じゃがいもの煮崩れを防ぐ方法にはいくつかあるので、できることから実践してみましょう。

【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。

定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。

栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。

ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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