初夏が旬 緑鮮やかなえんどう豆の種類を解説

初夏が旬 緑鮮やかなえんどう豆の種類を解説
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

えんどう豆とは

一般的にスーパーなどに並んでいるえんどう豆にはさやえんどう、グリンピース、スナップエンドウなどがあり、分類上同じものですが成長の程度で名前が変わり呼び分けられています。

豆が未熟なうちにさやごと食べるえんどう豆は「さやえんどう」、成熟した実を食べるえんどう豆は「実えんどう」と呼び分けられます。

また、えんどう豆のスプラウト(若芽)が豆苗です。

さやえんどうの種類

・きぬさや

品種はいろいろとありますが、大きく分けると花が白い白花系と赤紫の花の赤花系があります。

長さ5㎝ほどで豆が成長する前に収穫するため、さやは薄くて平らです。

さやがこすれるときの音が着物の衣擦れの音に似ていることから「絹さや」と呼ばれるようになったといわれています。

・オランダえんどう

一般的なきぬさやに比べると全体に大きく、長さは12~15㎝ほどあります。

・スナップエンドウ

グリンピースの改良品種で、豆が成長してもさやが硬くならずに食べることができます。甘みとパリっとしたさやの食感が特徴です。

・砂糖さや

一般的なきぬさやより糖度が高く、甘みが強いのが特徴です。

一般的なきぬさやよりもふっくらとしていますがスナップエンドウよりも皮が薄く、豆のふくらみがはっきりと見えます。

さやえんどうの選び方と保存方法

きれいな緑色でみずみずしく、張りのあるものを選びましょう。

さやが黄色っぽくなっていたり、しんなりしているものは鮮度が落ちている可能性があります。

きぬさやは中の豆が大きいと成長しすぎていてかたいことがあるので、ふくらみの小さいものがよいでしょう。

購入後はキッチンペーパーなどで包んでから保存用のチャック袋などに入れ、冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

冷凍するときはスジを取って水洗いし、沸騰したお湯で30~1分ほどゆでてから冷水で色止めをし、水分をよく拭きとってから使いやすい分量に分けてラップに包み、さらに冷凍用の保存袋に入れて冷凍しましょう。

実えんどうの種類

・グリンピース

ふっくらとしたさやの中に豆が6~9個入っています。さやは食べずに中の豆だけを食用とします。

缶詰や冷凍品は通年で購入できますが、生鮮のグリンピースは3~5月に多く出回ります。

・碓井えんどう

グリンピースの改良品種でグリンピースよりも皮が薄く、ホクホクとした食感があります。

和歌山県で栽培が盛んで、主に関西地域で流通しています。

実えんどうの選び方と保存方法

冷凍や缶詰の商品は通年で購入できますが、生鮮のものは甘味や風味がよいので、店頭で見かけたらぜひ購入してみましょう。

さやから出した豆は時間とともに風味が落ちるので、すぐに使わないときは、さやのまま保存袋に入れて空気を抜き、袋の口を閉じて冷蔵庫の野菜室で保存しましょう。

すぐに使いきれないときは豆をさやから出し、ゆでてから冷凍するとすぐに使うことができます。

実えんどうのゆで方

さやから豆を出すときは、さやの丸みのある側を開いて取り出します。

沸騰したお湯に入れて2分程度ゆでて火を止め、そのまま冷ましましょう。

ゆで水の中で冷ますことで、豆にしわができるのを防ぐことができます。ざるにあげて水分をきってから使い、冷凍するときは水分をよく拭きとり、冷凍用の保存袋に入れて平らにして冷凍しましょう。

えんどう豆の栄養と効果

さやえんどう

・ビタミンK

ビタミンKは血液の正常な凝固に必要であり、不足すると出血が止まりにくくなる可能性があります。

またカルシウムを骨に沈着させる作用もあり、骨の健康にも必要です。

・ビタミンB1

糖質をエネルギーに変えるために必要なビタミンです。

またアルコールの代謝にも必要であるため、アルコール摂取量の多い人では特に意識的に摂りたいビタミンです。

・葉酸

正常な赤血球を作るために必要です。

また胎児の正常な発達に重要で、胎児の神経管閉鎖障害のリスクを軽減するために役立ちます。

・ビタミンC

皮膚や粘膜の健康維持に必要であり、抗酸化作用を持つビタミンです。

コラーゲンの合成には欠かせないビタミンで、免疫力を高めたりストレスを和らげる効果も期待できます。

・食物繊維

人の消化酵素では消化されずに大腸まで到達します。

腸内環境を整える働きのほか、血糖値や血中コレステロール値を低下する作用が期待できます。

グリンピース(実えんどう)

さやえんどうに含まれる栄養に加えて、次のビタミンが摂取できます。

・ビタミンB2

脂質をエネルギーに変えるために必要なビタミンです。

またタンパク質の合成にもかかわるため、成長を促進したり粘膜の健康維持にも必要です。

・ビタミンB6

タンパク質の分解や合成を助け、皮膚や粘膜の健康維持に必要です。

またアレルギー症状や月経前症候群(PMS)の症状を緩和する効果が期待できます。

えんどう豆の料理

さやえんどうも実えんどうも、少量加えるだけでも料理の彩りが良くなりますが、今回のように卵とじにするとえんどう豆が主役となって、たくさん食べることができます。

今回はスナップエンドウを使いますが、きぬさややグリンピースを使ってもおいしく作ることができます。

【スナップエンドウとお麩の卵とじ】

スナップエンドウとお麩の卵とじ

【材料】(3~4人分)
・スナップエンドウ 200g
・車麩       20g(乾燥)
・卵        2個
・和風顆粒だし   小さじ1
・みりん      大さじ3
・酒        大さじ1
・しょう油     大さじ1

【作り方】

①スナップエンドウはスジをとり、洗って水分をきっておきます。

作り方①

②車麩はたっぷりの水に浸してもどします。しっかりと戻ったら水分をしぼり、1/4~1/6くらいの食べやすい大きさに切っておきます。

作り方②

③鍋に水100ml(分量外)とすべての調味料を入れて煮立てます。

④スナップエンドウと車麩を入れて火加減を調整し、落としぶたをしてスナップエンドウに火が通るまで煮ます。

作り方④

作り方④

⑤スナップエンドウに火が通ったら、溶いた卵を回し入れます。

作り方⑤

⑥一呼吸おいてから火を止めてふたをし、予熱で卵に火が通ったらできあがりです。

まとめ

えんどう豆はさやごと食べるさやえんどうと、実を食べる実えんどうに分けることができます。

主なさやえんどうはきぬさややスナップエンドウなど、主な実えんどうにはグリンピースがあります。

えんどう豆は鮮やかな緑色で、料理に少量加えるだけでも彩りが良くなります。

旬の時期にはフレッシュなえんどう豆が店頭に並ぶので、ぜひ利用してみましょう。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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