ねりごまの使い方 胡麻和えがワンランクアップする

ねりごまの使い方 胡麻和えがワンランクアップする
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

胡麻和えとは

胡麻和えは、ゆでた野菜などをすった胡麻としょう油、みりんなどの調味料で和えた料理です。

ごまの種類

ごまには「白ごま」「黒ごま」「金ごま」があります。いずれも一般的に流通しているものの多くは輸入品で、国産品は生産量が少なく価格も高めで取引されます。

・白ごま

世界各地で生産されており、輸入品と国産品では輸入品の方が比較的粒が大きく、油を多く含みます。白ごまの皮をむいたものは「むきごま」と呼ばれます。

・黒ごま

中国や東南アジアが主要な産地です。白ごまと比べると香りが強くコクがありますが、油分の含有量は低いです。

料理だけではなく洋菓子や和菓子など広く利用されており、種皮の黒い色にはポリフェノールの一種であるアントシアニンという色素が含まれています。

・金ごま

「黄ごま」や「茶ごま」などとも呼ばれます。最も油分が多く、うま味も風味も高いのが特徴で、ごまの中でも高価です。

ごまの加工

ごまは種皮に覆われており、加工による種皮の状態で、栄養の吸収率が変わります。

・いりごま

いりごまは,、ごまを焙煎したものです。種皮が加熱されることで香りがたち、生の状態よりも栄養の吸収率は高くなります。

・すりごま

いりごまをすりつぶしたものです。種皮が粉砕されることで、いりごまよりも栄養素の吸収率は高くなります。

・ねりごま

いりごまをさらにすりつぶし、ペースト状にしたものです。

ペーストにすることで100gあたりに含まれる栄養量はいりごまやすりごまよりも多くなり、栄養素の吸収率も高くなります。

ねりごまの使い方

ねりごまは少量でも高栄養な食品です。

いつものお食事にも、気軽にねりごまをとり入れてみましょう。ねりごまは上部に油が分離していることがあるので、その都度よく混ぜて使いましょう。

・ドレッシング

いつも使っている和風のドレッシングやポン酢にねりごまを混ぜると、コクのあるごまドレッシングになります。

・麺のつゆ

めんつゆにねりごまを混ぜると、冷たいそうめんやうどんに合うごまだれになります。

また、辛いスープの袋麵やカップラーメンにもねりごまを少量足すと、担々麺風に楽しめます。

・ごまクリーム

ねりごまにはちみつを混ぜます。はちみつの量はお好みで調節しましょう。

パンに塗ったり、アイスクリームやヨーグルト、クリームチーズなどにも合います。

また、お汁粉に黒ごまのねりごまを混ぜると、ごま汁粉風になります。

ごまの栄養と効果

ごまの種類によって含有量には若干の差がありますが、含まれる栄養素はほぼ同じです。

脂質

ごまの栄養成分のおよそ50%が脂質です。

ごまの脂質には人が体内で合成できない必須脂肪酸であるリノール酸やオレイン酸が非常に多く含まれています。

ビタミンEであるトコフェロールも含まれており、抗酸化作用による動脈硬化や脂質異常症の予防効果が期待できます。

ビタミンB1

ビタミンB1は水溶性のビタミンで、エネルギー代謝の過程で補酵素として働きます。

特に糖質の代謝には欠かせないビタミンであるため、糖質やアルコール摂取の多い人、運動によるエネルギー消費が多い人は積極的に摂りたいビタミンです。

ビタミンB1は体内にためておくことができず尿とともに排泄されてしまうので、毎日摂る必要があります。

葉酸

水溶性のビタミンで、ビタミンB群の仲間です。ビタミンB12とともに正常な赤血球をつくるために必要です。

またDNAやRNAなど核酸やタンパク質の合成にかかわっており、特に胎児の正常な発育に重要なビタミンです。

カルシウム

骨や歯の形成に欠かせないミネラルです。

そのほかにも細胞分裂や筋肉の収縮、神経興奮の抑制、血液凝固作用の促進など、多くの役割があります。

閉経後の女性では女性ホルモンの変化によって、骨量の減少がおこりやすいため、積極的なカルシウム摂取が勧められます。

銅は体内の化学反応に必要なさまざまな酵素の構成成分となったり、鉄の代謝にかかわり、鉄とともに貧血の予防に必要なミネラルです。

また銅は、免疫にかかわる細胞のエネルギー酸性にかかわる酵素の構成成分であり、正常な免疫機能の維持にも必要です。

モリブデン

人の体内ではさまざまな化学反応の酵素の構成成分となっており、糖質や脂質の代謝を助ける働きがあります。

セサミン

セサミンはごまに含まれるゴマリグナンというリグナン類の一種です。

セサミンは胃腸では分解されず肝臓に直接作用して、肝機能を高める効果があるといわれています。

また高い抗酸化作用によって、アンチエイジング効果や生活習慣病の予防効果も期待されています。

胡麻和えのレシピ

いんげんは緑色が鮮やかでハリがあり、太すぎないものを選びましょう。太く大きいものは成長しすぎていて、スジがかたいことがあります。

同じ和え衣を使って、ほうれん草やにんじん、水菜など他の野菜を和えてもおいしくできます。

【いんげんの胡麻みそ和え】

いんげんの胡麻みそ和え

【材料】(4人分)
・いんげん    170g
・みそ      大さじ1
・すりごま    大さじ1
・いりごま    大さじ1
・ねりごま    大さじ1
・砂糖      小さじ1
・みりん     小さじ1
・しょう油    小さじ1/2

【作り方】

1.いんげんは洗っておきます。フライパンなど底の広い鍋にお湯を沸かしていんげんをゆでます。

作り方①

2.ゆで時間はいんげんの太さで異なるので、2~3分を目安に途中でつまんでみて、ゆで加減を確認しましょう。

3.好みのゆで加減になったら、冷水にあてて冷やします。

作り方③

4.しっかり冷えたら、ざるにあげて水分をきっておきましょう。

5.ボールにしょう油以外の調味料を入れて混ぜ、和え衣を作っておきます。

作り方⑤

6.いんげんはキッチンペーパーなどで水分をよくふきとってから、ヘタを切り落とし、3㎝くらいの幅に切りそろえます。

作り方⑥

7.5.の和え衣と混ぜます。最後にしょう油を加えて混ぜ、味を調整してできあがりです。

作り方⑦

※みその種類によって塩分が異なるので、最後に加えるしょう油の量で味を調整してください。
※いんげんは斜めに切ると、いんげんの歯触りが苦手な人や、かみ切りにくい人にも比較的食べやすくなります。

作り方⑦

【いんげんの胡麻みそ和えの栄養量】
上記の材料で作った場合の、おおよそ1人分の栄養量です。

エネルギー:60Kcal
タンパク質:2.5g
脂質:3.5g
糖質:3.8g
レチノール活性当量:20㎍
ビタミンD:0.0㎍
ビタミンB1:0.05㎎
ビタミンB2:0.06㎎
ビタミンB6:0.07㎎
ビタミンB12:0.0㎍
ビタミンC:3㎎
カルシウム:83㎎
鉄:1.0㎎
亜鉛:0.5㎎
食塩相当量:0.7g

胡麻和えレシピのまとめ

胡麻和えは、ゆでた野菜などの食材を、ごまとしょう油やみりんなどの調味料を合わせたものと混ぜた料理です。

ごまは多くの栄養素を含んでいますが、ごまをペースト状にしたねりごまは、少量でも多くの栄養素を摂ることができます。

日常のいろいろなお料理に少しずつ加えて楽しんでみましょう。

【まごころケア食】のお弁当には定番の胡麻和えから、食材や和え衣にひと工夫された和え物までいろいろなメニューが楽しめます。

冷凍のお弁当なので、いつでも電子レンジで温めるだけですぐに食べることができます。

忙しいときや疲れているときにも栄養バランスの良いお食事をすぐに食べることができます。ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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