味のしみた大根がたまらない 大根と豚肉の甘辛煮

味のしみた大根がたまらない 大根と豚肉の甘辛煮

大根とは

大根は非常に古くから馴染みの深い野菜です。

縄文から弥生時代には中国から伝わっていたと考えられており、江戸時代には本格的に栽培されていて、漬物や煮物、汁物などいろいろな方法で、現在よりも多くの大根を消費していたようです。

大根の消化酵素

大根にはいろいろな消化酵素が含まれています。

大根おろしをおもちにからめて食べる「からみもち」や、焼き魚や天ぷらに大根おろしを添えるのは、それぞれ理にかなった組み合わせといえます。

・アミラーゼ

でんぷんの分解を助ける消化酵素で、唾液にも含まれています。

別名ジアスターゼと呼ばれることがあります。胃腸薬や消化剤としても利用されており、胃もたれや胸やけの予防、改善に効果があります。

・プロテアーゼ

プロテアーゼはタンパク質分解酵素です。

調理前の肉や魚を大根おろしにつけておくと、タンパク質を分解することでやわらかくなったり、うま味を出す効果もあります。

・リパーゼ

リパーゼは脂肪の分解を助ける酵素です。胃腸薬や消化剤としても利用されています。

大根辛み成分イソチオシアネートの効果

大根の辛味成分はイソチオシアネートという成分です。

もともと大根にはイソチオシアネートのもとになる成分であるグルコシノレートという成分が含まれており、グルコシノレートに辛味はありません。

大根の細胞が壊れると、グルコシノレートとミロシナーゼという酵素が反応してイソチオシアネートが発生します。

このことから、大根をすりおろすことで効率よくイソチオシアネートが発生するといえますが、イソチオシアネートは時間の経過とともに揮発していくため、大根おろしはおろしたてが辛みが強く、時間が経つと辛みが減少するといえます。

・抗酸化作用

イソチオシアネートには抗酸化作用があるといわれています。

活性酸素の発生や働きを抑制し、老化の抑制や代謝の促進、免疫力の向上などの効果が期待できます。

・殺菌作用

イソチオシアネートには殺菌作用があり、胃がんや胃潰瘍の原因となるヘリコバクターピロリ菌に対する効果も期待されています。

・発がん抑制

イソチオシアネートには発がん物質の活性化を抑制する働きがあるといわれています。

大根の下ゆでに米のとぎ汁を使う理由

大根を煮る料理のレシピには「米のとぎ汁で下ゆでをする」という工程がよくみられます。

これは大根のアクを抜くために伝統的に行われている下処理方法ですが、どうして米のとぎ汁を使うのでしょうか。

大根のアクの成分はクロロゲン酸やシュウ酸などの成分ですが、米のとぎ汁に含まれるでんぷんやカルシウムによってアクの成分がよく溶けだし、再び大根にアクが戻るのを防ぐ効果や、とぎ汁に含まれるでんぷんが大根中のジアスターゼと反応して甘みを出す効果がある、などといわれています。

しかし新鮮な大根にはアクが少なく、また現在一般的に出回っている大根の多くは、流通の発展や品種改良などによってアクによる苦みやえぐみは少なくなっており、下ゆでの工程を省いても食味に大きな差は生じないという実験結果もあるようです。

「米のとぎ汁で下ゆでをする」工程は、大根の状態や調理時間、好みなどによっては省略してもよいのかもしれません。

豚肉とは

豚肉は食用にされる豚の肉です。

豚肉の部位

豚肉は(社)日本食肉格付協会の豚部分肉取引規格によって、かた、ヒレ、ロース、ばら、ももの5部位が定められており、こま切れやひき肉いついては部位を表示しなくてもよいとされています。

ほかにレバーやホルモンなどの内臓肉も食用としています。

・ロース

豚の胸から腰の部分にかけての背中側の肉を指します。

赤身と脂身の割合が良く、きめが細かく、やわらかな肉質です。ハムなどの加工品にも使用されます。

・肩ロース

肩ロースは豚の首から背中にかけての肩の部分で、赤身と脂肪が霜降り状になっている部位を指します。

豚肉本来の風味やコクがあります。

・ばら

お腹の部分の肉です。豚肉の脂のうま味があります。

脂肪と赤身が層に見えることから三枚肉と呼ばれます。ベーコンの原料にも利用されます。

・肩

肩は豚の最もよく動く部位のため、肉質は硬く、色が濃いのが特徴です。

長時間煮込むことでやわらかくなり、うま味が出ます。

・もも

ももは脂が少なく赤身の多い部位です。肉の色は薄くやわらかい部位です。

ボンレスハムの原料となる部位です。

・ヒレ

1頭から800gほどしかとれない貴重な部位です。

脂が少なくやわらかい部位で、ヒレカツに利用されます。

大根と豚肉の甘辛煮のレシピ

大根は下ゆでをせずに、そのまま調理しています。

今回は豚バラ薄切り肉を使用しましたが、脂が気になる場合は、他の部位の薄切り肉でも大丈夫です。

【大根と豚肉の甘辛煮】

大根と豚肉の甘辛煮

【材料】(4人分)
・大根          500g
・豚バラ薄切り肉     150g
・長ねぎ(白い部分)   10㎝くらい(省略可)
・ごま油         小さじ1
・生姜チューブ      2㎝くらい
・和風顆粒だし      小さじ1/2
・酒           大さじ1
・砂糖          大さじ2
・しょう油        大さじ2
・はちみつ        小さじ1

【作り方】

1.大根は洗って皮をむき、1㎝くらいのいちょう切りにします。

作り方①

2.豚バラ薄切り肉は食べやすい大きさに切っておきます。

3.長ねぎは中心部まで包丁で切れ目を入れて開き、繊維に沿って千切りにして水にさらし、水分をきっておきます。(白髪ねぎ)

作り方③

4.フライパンにごま油と生姜チューブを入れて火をつけ、豚肉を炒めます。

5.豚肉の色が変わったら、大根を入れて炒めます。

作り方⑤

6.和風顆粒だしと水100ml(分量外)、酒を入れて火加減を調節し、落とし蓋をして煮ます。

7.砂糖を入れます。再び落とし蓋をしてときどき混ぜながら、大根に火が通るまで煮ましょう。

作り方⑦

8.大根に火が通ったらしょう油を入れます。

作り方⑧

9.水分が少なくなってきたら、最後にはちみつを加え、全体に混ぜたらできあがりです。器に盛り付けて、3.の白髪ねぎをトッピングしてできあがりです。

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まとめ

大根は、とても古くから日本人に親しみのある野菜のひとつです。

消化酵素が含まれており、料理との組み合わせは理にかなったものが多くあります。

大根の辛味成分であるイソチオシアネートにも健康維持に役立つ効果が期待できます。

一般的に販売されている豚肉には部位の表示がされていますが、これは取引規格に定められているものです。

あっさりとした大根に豚肉の組み合わせは、味のバランスもピッタリです。ぜひいろいろな料理を試してみましょう。

【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。

定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。

管理栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。

ぜひお試しください。

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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