なつめの効果|楊貴妃も食べたといわれるナツメ

なつめの効果|楊貴妃も食べたといわれるナツメ

ナツメとはどんな食材?

ナツメは中国では古くから食用とされており、「1日に3粒のナツメを食べると、一生老いない(日食三顆棗、終生不顕老)」といわれ、世界3大美女の1人である楊貴妃も好んで食べていたといわれています。

ナツメの歴史

中国では補血作用があると考えられ、古くから食用とされてきました。紀元前1100~770年ころ、西周時代には乾燥ナツメを使った醸造酒が作られていたといわれます。戦国時代に韓非が記した「韓非子(かんぴし)」には、秦の時代(紀元前778~206)にはナツメが飢饉を救済したと書かれており、すでに乾燥させたナツメが保存されていたと考えられています。

日本には伝わったのは奈良時代と考えられおり、平安時代に編纂された「本草和名(ほんぞうわみょう)」にはナツメの記述があり、薬として利用されていたようです。庭木などとして観賞用に栽培はされてきましたが、果樹としては日本の気候に適さなかったことから積極的な栽培はされず、果樹としての発展はありませんでした。

ナツメの特徴と効果

クロウメモドキ科ナツメ属の落葉広葉樹で、葉は卵型で光沢があります。食用にするのは果実で、6月下旬ころに花が咲いた後に楕円形の実をつけます。初めは淡緑色ですが熟してくると赤~赤褐色になります。

一般的に流通しているものは乾燥させたナツメの果実ですが、生でも食べることができます。甘みがあり、姫りんごのような食感です。

・抗補体作用

ナツメに含まれるサポニン(ジジフスサポニン)には抗補体作用があります。抗補体作用とは、体内に侵入してきた細菌やウイルスと戦う抗体を助ける「補体」という因子を活性化する作用のことです。

人の体は免疫の仕組みによって守られており、体内に侵入した異物(抗原)に対して抗体が作用します。抗体が十分に作用するためには血清中の抗体以外の物質(多くはタンパク質分解酵素)である補体が必要です。

つまり、ナツメに含まれるサポニンの抗補体作用によって、免疫力を強化する効果が期待できます。

・抗アレルギー作用

ナツメに含まれるフルクトピラノサイドは糖の一種で、アレルギーをひきおこすIgE抗体を抑制する働きがあるといわれており、花粉症などのアレルギー症状を緩和する効果が期待されています。

・コラーゲンリサイクルの促進

ナツメには、体内でのコラーゲン輸送の役割を持つ物質の産生を促進する働きがあるという研究結果があります。コラーゲンは皮膚や関節など全身に存在し合成と分解が繰り返されていますが、紫外線や加齢などによってそのサイクルが衰えていきます。

ナツメには分解されたコラーゲンを回収する受容体の発現を促進する働きがあり、コラーゲンの合成を活性化すると考えられ、研究が進められています。

ナツメに含まれる栄養

葉酸

葉酸はビタミンB群の仲間でビタミンB12とともに赤血球をつくるために必要です。またDNAやRNAなどの核酸やタンパク質の合成を促進し細胞の産生や再生を助けます。

胎児の正常な発達にとって重要であり、妊娠を希望する女性は妊娠前から産後にかけて十分な摂取が必要といわれています。さらに近年の研究では、葉酸が虚血性心疾患のリスクを低減させる効果あることが示唆されています。

体内に存在する鉄の多くは赤血球中のヘモグロビンや筋肉中のミオグロビンというタンパク質の構成成分であり、肺からとり込まれた酸素を全身に運ぶ重要な働きがあります。

不足すると鉄欠乏性貧血の原因となり、疲労感やめまい、息切れなどの症状をひきおこす可能性があります。また貧血によって全身に酸素が行きわたらないことで思考力や記憶力の低下、運動機能にも悪影響を及ぼす可能性があります。

ナツメは鉄の含有量は決して多い果実とはいえませんが、ドライフルーツの中では鉄を多く含み、鉄を多く含むといわれるプルーンの1.5倍の鉄を含んでいます。さらに葉酸や銅が含まれていることで、効率よく造血に働くといえます。

体内ではタンパク質と結合して存在し多くの働きがある銅ですが、特に重要なのは腸からの鉄の吸収と血液の合成にかかわり、赤血球中のヘモグロビンの合成に不可欠です。

ストレスによって体外への排泄量が増加するといわれているため、ストレスの多い生活環境にある人は意識して摂取したいミネラルのひとつです。ただし摂り過ぎると過剰症の可能性があるため、サプリメントの摂取には注意が必要です。

食物繊維

食物繊維は炭水化物から糖質を除いたもので、人の消化酵素では消化されない成分です。水溶性食物繊維と不溶性食物繊維があり、水溶性食物繊維は腸内で水分を吸収して粘着性のあるゲル状となります。糖質の吸収を穏やかにして血糖値の急上昇を抑える効果や、コレステロールなどを吸着して便と一緒に排泄します。

不溶性食物繊維は胃や腸で水分を吸収して膨張し、便の量を増やしながら腸を刺激して蠕動運動を促進します。水溶性・不溶性、どちらの食物繊維もそれぞれの働きにより、腸内環境を整える効果があります。

薬膳の効果

脾の働きを改善して胃腸の調子を整えます。気分が落ち込んだり、イライラする、不眠など、心身の疲れに効果があります。乾燥ナツメは「大棗(たいそう)」という生薬として漢方薬にも利用されています。風邪症状や鎮痛鎮痙薬、健胃消化薬、止瀉整腸薬、精神神経用薬など、多くの処方に配合されています。

ナツメのおすすめレシピ

乾燥ナツメは実が大きくて皮の色が赤く、皮が薄くてシワが少ない肉厚なものが良質です。開封後は清潔な密封できる容器などに入れ替え、乾燥剤を入れて冷蔵庫で保存しましょう。

比較的長期間の保存が可能ですが、保存環境によってはカビが発生することもあります。開封後はできるだけ早く食べきるようにしましょう。

【ナツメのコンポート】

ナツメのコンポート

【材料】(作りやすい分量)
・ナツメ(乾燥)      10粒(60g)
・砂糖           40g
・レモン汁         少量

【作り方】
1,ナツメは軽く水洗いします。

2.丸ごと煮ても大丈夫ですが、慣れないと食べにくいことがあるため、今回は種を取って適当な大きさにちぎっておきます。

3.鍋にナツメと砂糖を入れ、ナツメが浸る程度の水を入れて火をつけます。

作り方3

4.煮立ったら火加減を調節し、全体がふっくらとするまで煮ます。途中で水が少なくなったら少しずつ足しながら煮ましょう。

作り方4

5.最後にレモン汁を少量加えて火を止め、粗熱がとれるまでふたをして置いておきます。

6.粗熱がとれたら、清潔な保存容器や煮沸したビンなどに入れて、冷蔵庫で保存しましょう。

作り方6

※ヨーグルトと一緒に食べるのもおすすめです。

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ナツメレシピのまとめ

ナツメは中国では古くから食用とされており、貧血や美容に効果があるとして楊貴妃も好んで食べたといわれています。大棗という生薬としても漢方薬に処方されており、健康を保つための幅広い効果が期待できます。毎日少しずつ食べて、健康長寿を目指しましょう。

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この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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