豆腐の野菜あんかけは栄養たっぷり

豆腐の野菜あんかけは栄養たっぷり
医師監修の冷凍弁当で手軽に健康生活を

あんかけとは

あんかけは、調味液や煮汁にくず粉、片栗粉などのでんぷんを加えてとろみをつけたもの、またはそれをかけた料理を指します。

あんかけにはあんをかけた料理を冷めにくくする保温効果や、味を絡めてうま味を感じやすくしたり、口当たりがなめらかになるなどの効果があります。

あんかけの種類

・銀あん

和食のあんかけ料理に使うあんの一種で、色をつけないように調味しただしなどに、くず粉や片栗粉でとろみをつけたものです。

あんに光が反射して光る様子から「銀」の名がつけられたといわれています。

銀あんは色をつけないようにするため、塩を主体にうす口しょう油や酒、みりんなどで調味します。

それに対して濃口しょう油などで調味したあんは、その色から「べっ甲あん」と呼ばれます。

・共あん

煮物の煮汁(共地)にとろみをつけて煮物にかけるあんは、「共あん」と呼ばれます。

・淡雪あん

卵白を加えたあんを「淡雪あん」と呼びます。

調味しただしなどにとろみをつけ、最後によく混ぜた卵白を入れて作ります。

白くてふわふわと卵白が雪のように見えることからこの名前があります。

味付けは塩を主体に色が薄くなるように調味すると、卵白の白さを活かすことができます。

和食でも利用しますが、中華料理にも用いられる技法です。

・中華あん

あんかけは中華料理にも使われる調理技術で、あんかけ料理は中国語で「溜菜(リウツァイ)」と呼ばれます。

和食のあんかけと同じように、調味したスープに水で溶いた片栗粉でとろみをつけるのが一般的です。

・甘酢あん

砂糖や酢などで調味した甘酸っぱいあんです。

中国語では「糖醋(タンツウ)」と呼ばれ、酢豚などは日本でも一般的です。

失敗しないあんかけの作り方

あんかけを作るとき、「ダマになる」や「とろみが緩くなる」などの失敗がよくあります。

一般的にあんかけのとろみは片栗粉を使うことが多いため、片栗粉を使ったとろみ付けのポイントについて説明します。

・片栗粉を溶く水の量

一般的に「片栗粉を同量の水で溶く」というレシピが多いですが、片栗粉:水=1:2、つまり片栗粉の2倍量の水で溶く方が、片栗粉の濃度が低い分、急にとろみがつくのを防ぐことができます。

ただし、追加する水分量が多くなるため、味が薄くなる可能性があります。最後に味をみて整えましょう。

・鍋の中を混ぜながら加える

片栗粉はあらかじめ水で溶いておき、使う直前にもう一度よく混ぜましょう。

鍋の中をレードルや木べらで混ぜながら、細く垂らすようにして水溶き片栗粉を加えます。

とろみをつけたい鍋の中に、具材が多く水分が少ない場合には、具材をいったん鍋の向こう側に寄せ、手前に水分を集めた状態にして、水分を混ぜながら水溶き片栗粉を加えると、ダマになりにくくなります。

・火加減

水溶き片栗粉を入れるとき、沸騰しているところに入れた方が早くとろみがつきますが、手早くしないとだまになることがあります。

心配な時は、いったん火を止めるか火を弱めてから水溶き片栗粉を入れ、水溶き片栗粉がしっかりと混ざったら火を強めて温度を上げましょう。

・しっかり加熱する

水溶き片栗粉を入れたらとろみが安定するまで、80~90℃で1分以上加熱しましょう。

フツフツと沸騰している程度を保ち、混ぜながら加熱します。

加熱が足りないと、時間が経つととろみが緩んで水っぽくなってしまいます。

豆腐の野菜あんかけのレシピ

野菜あんかけに使う野菜は、お好みの野菜で大丈夫です。

いろいろな野菜を使うことで栄養のバランスも良くなります。今回豆腐は絹豆腐を使いましたが、木綿豆腐でも同じように作ることができます。

食べたときに水っぽく感じないようにしっかりと水切りをするのが、おいしく作るポイントです。

【豆腐の野菜あんかけ】

豆腐の野菜あんかけ

【材料】(2人分)
・絹豆腐       1丁(350g)
・片栗粉       適量
・ごま油       小さじ1
・かにかま      2~3本
・玉ねぎ       1/4個
・豆苗        30g
・しいたけ      1個
・和風顆粒だし    小さじ1/4
・酒         大さじ1
・みりん       小さじ1
・塩         小さじ1/2
・片栗粉(とろみ用) 小さじ1

【作り方】

①絹豆腐をキッチンペーパーなどで包み、冷蔵庫で数時間~ひと晩おいて水切りをします。時間がないときは、キッチンペーパーに包んで、600Wの電子レンジで2~3分加熱して水切りをしても大丈夫です。

作り方②

②玉ねぎは皮をむいて洗ってからスライスします。豆苗は2~3㎝の食べやすい長さに切っておきます。しいたけは半分に切ってからスライスし、かにかまはほぐしておきます。

作り方③

③水200ml(分量外)を鍋に入れ、玉ねぎ、豆苗、しいたけ、かにかまを入れて火をつけます。

④煮立ったら火を弱め、玉ねぎに火が通るまで煮ます。

⑤玉ねぎに火が通ったら、和風顆粒だし、酒、みりん、塩を加えて味を整えます。

⑥片栗粉を小さじ2の水(分量外)で溶き、5.に細く流し入れます。だまにならないように、鍋の中をかき混ぜながら入れましょう。

作り方⑥

⑦しっかりと煮立たせてから、火を止めておきます。

⑧しっかりと水をきった絹豆腐を4等分に切ります。

⑨絹豆腐に薄く片栗粉をまぶします。

作り方⑨

⑩フライパンにごま油を入れて火をつけ、絹豆腐を焼きます。中心部まで温まるように、弱めの中火程度で、全ての面を焼きましょう。

作り方⑩

作り方⑩

⑪絹豆腐が焼きあがる頃を見計らって、野菜あんかけを温め直します。

⑫絹豆腐が焼けたら器に盛り付け、野菜あんかけをかけてできあがりです。

※かにかまから塩分が出るので、塩の量はお好みで調節してください。

まとめ

あんかけは、調味しただしに、くず粉や片栗粉などでとろみをつけたものです。

和食だけではなく、中華料理でも一般的に使われる調理技術です。

家庭であんかけを作るときには、片栗粉を水で溶いて使うのが一般的ですが、いくつかのポイントを押さえておくことで、なめらかにしっかりととろみをつけることができます。

豆腐に野菜をたっぷり使ったあんをかけることでボリュームが出て、満足感のある豆腐料理になります。

またあんかけには保温効果もあり、豆腐の温かさを保っておいしく食べることができます。

あんかけに使う野菜はお好みのもので大丈夫ですが、何種類かの食材を使うことで栄養のバランスが整いやすくなります。

【まごころケア食】のお弁当は食材にこだわり、いろいろな食材や調理方法で、見た目も味も飽きずに食べることができます。

定番のメニューもひと工夫されて、違った料理のように楽しめるものもあります。

栄養士が監修しており栄養バランスが整っているので、安心して食べることができます。

ぜひお試しください。

おてがる制限食「まごころケア食」

この記事の作成者:S.M(管理栄養士)
この記事の提供元:シルバーライフ

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